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日向の兎
1部
15話
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「あの、二人とも体調が良くないんですか?」
「リー、この時ばかりはお前のある意味での純粋さが羨ましい」
「君達は相変わらず色々と私に対しての当たりがキツくないか?」
「「何を今更」」
「息ピッタリですね、二人とも」
「あーお前達、仲がいいのは結構だが俺の話を聞こうか。
まず、今から教える術は禁術に分類される物だという事を言っておこう。禁術とされる理由は体への負担の高さ故という事と、完全な形で放つには少々素質の有無が関わってくるからだ」
素質……ああ、八門遁甲だな。
「素質といっても、この術は訓練を欠かさなければ誰でも放つことが出来るので、今のお前達では完全に放つ事に素質がいるというだけだ」
「で、何故それを今教えるのですか?」
「それはその術……表蓮華はその過程において様々な応用性があるからだ」
「応用性ですか?」
「例えば、これだ」
先生は置いてあった丸太を蹴り上げると、空中に舞った丸太に影のように追従する。
ふむ、空中という身動きの取りにくい環境で相手の真後ろに瞬時に移動できるというのは圧倒的強みだ。原理と動きは捉えられたが……今の私では少々筋力が足りんな。
「そして、これが表蓮華だ!!」
先生はそのまま丸太を抱き抱えると、回転しながら丸太を地面に叩きつけた。
「凄い術ですね!!」
「ああ、実に私好みの術だ」
「……ねぇ、ネジ」
「言わないでくれ、テンテン。俺も少なからず察しがついた」
「二人とも、俺もやっている最中に感じたがこの術は確かにヒジリに教えると、明らかに別の物に変えられるな……特に影舞葉」
「「それをもう少し早く気付いてください」」
で、そんな内に数日に及ぶ表蓮華の訓練が始まった。
初日は初手の相手を打ち上げる下段からの蹴りを入れるまでの、相手を撹乱するための手段を各々模索。
リーは高速で相手の周囲を動き回る速度による撹乱、テンテンは上からの忍具をばら撒く事で意識を下段から外させる事にした。
私とネジはチャクラを地面に放出し、砂埃を発生させた上で八卦の領域内全てを攻撃範囲にする八卦六十四掌の動きで距離詰めることになった。
次は相手を打ち上げることに関してだが、リー、私、ネジ、テンテンの順に高くまで打ち上げる事ができ、その段階でテンテンは丸太を必要な高度まで蹴り上げる事ができずに断念した。そもそも、武器主体のテンテンに関しては最初から表蓮華に対して熱意があったわけでもなく、あっさりと諦めて自分の訓練に戻った。
その次に影舞葉になる訳だが……リーは割と短期で習得でき、私は身体能力の問題が些かあったもののなんとか物に出来た。しかし、ネジは柔拳との差異に対応し切れずに、訓練をこなせばいずれ可能になるだろうが柔拳の訓練の方にも食い込みかねないという事もあって今現在での習
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