暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アリシゼーション編
第一章?七武侠会議編
暗転
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「さ、着いたぞ」

30分程翔んだところで減速下降し、地面に着地する。
ユキナが見たいと言っていたモンスターは古森を抜けた先にあるオアシスにいる、《フラウパ》という非アクティブモンスターで簡単に言うと白スライムに小さな羽が生え、ふよふよと飛んでいるという様なモンスターだ。HP、経験値、手に入るユルドまで極端に低く、おまけに素材も生産系スキルが無ければ使い道が無いようなものしか取れない。

「今のところ周りにはいないみたいだね」
「そう珍しいモンスターじゃない。歩いて探せばすぐ見つかるさ」

索敵スキルで辺りを見回していたユウキにそう応え歩き出そうとすると、隣にいたはずのユキナがいない事に気がついた。

「あ、あの……少し待って下さい……」
「ユキナ?大丈夫?」

どうやら初飛行がかなり荒っぽい始まり方をした上、途中飛行型モンスターの索敵範囲をかわすために急旋回を何度かしたため、腰が抜けてしまったらしい。
これは少し配慮が足りなかったかと反省し、少し休憩をする事にする。

「そう言えばユキナ。フルダイブ酔いは大丈夫か?具合が悪くなったりとかは?」
「はい。大丈夫です。ログインしたばかりの頃は少し違和感がありましたが、今はもう問題ないと思います」
「それなら良いが……人によっては結構シャレにならない症状になったりするからな。無理はするなよ」
「分かりました。心配して頂き、ありがとうございます」

ストレージからオブジェクト化した敷物に上品に座りながら微笑むユキナは無理をしている様子は無い。存外、フルダイブ環境とは相性が良いようだった。

「レイ、南東からプレイヤーが。結構多いよ」
「ん、分かった」

ユウキにユキナの事を頼み、俺はその場で立ち上がると南東の方角を向いた。
先鋒を重装備のプレイヤーで固め、中堅を剣士隊、後衛にメイジ隊を配置した典型的な『狩猟部隊』。重厚な羽音から全員がサラマンダーと分かる。
俺はサラマンダーの正規部隊だと分かって少し気を緩めた。木っ端なチンピラ共ならともかく、正規部隊ならば弁えているはずだからだ。

「あれは?」
「サラマンダーという種族のモンスター狩りのパーティーだ。大丈夫、よほどの馬鹿で無い限り襲っては来ない」

少し驚いた様子で尋ねて来たユキナを安心させるため、ハッキリと断言する。しかし、ユキナはその集団をジッと見つめると僅かに顔をしかめた。

「よく、分からないのですが……あまり友好的な感じはしません」
「……ふむ」

ユウキを見やると彼女も少し目を細めて剣に手を触れさせている。危険に敏感なユウキまでも構えているならばもはや疑いようは無かった。
大太刀に手を掛け、視線を戻すと正にそのタイミングでサラ
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