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鋼の魔神と月の光
第一話
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。すると、すずかはこう答えた。

「あの、私たちが来たのは所謂“並行世界”という所からです。」

「並行世界じゃと?」

「はい。私たちの世界が滅ぼされてしまったので、ここに逃げてきたんです。」

「ほお。だが、証拠はあるのか?」

すずかの説明を聞いたエヴァが言う。

『そう言われても、私たちはこの世界に来たばかりで、私たちの世界との違いについてよく分からないし・・・』

頭を悩ませるアリサ。そんな彼女に学園長が助け舟を出した。

「ふむ。そう言えば君たちが現れた時、凄まじい魔力が感知されたが、君たちも魔法は使えるのかね?」

『はい。確かにすずかが使えますけど・・・』

「なら、見せてくれんか?異世界の魔法ならばこちらの魔法とはいくらか違うかもしれんからのう。」

「分かりました。」

早速、すずかはスノーホワイトをはめた右手を前に掲げる。そして、魔法の名を叫んだ。

「ラウンドシールド!」

《ラウンドシールド》

すると、スノーホワイトから電子音声が鳴り、すずかの右手を中心に丸い魔方陣のシールドが展開された。学園長はそれをじっくりと観察する。

「ふむ。防御魔法のようじゃな。ところで、さっきすずか君の手袋から声がしたようじゃが・・・」

《申し遅れましたわ。わたくし、すずかお嬢様に仕えるデバイス、スノーホワイトといいます。》

「ぬおっ!?」

突然喋り出したスノーホワイトに驚愕する学園長。そんな中、タカミチがスノーホワイトに聞いた。

「スノーホワイト君と言ったね。そのデバイスと言うのは何なんだい?」

《デバイスとは魔導師が魔法を使う際、呪文の詠唱の代行などの補助をする装置の事です。》

「そのようなマジックアイテム、聞いた事が無いな。それに、見た所術式もかなり違う。どうやら、貴様らが異世界から来たと言うのは本当のようだ。」

スノーホワイトの存在に、エヴァもすずかとアリサの話を信じるようになったようだ。

「さて、では次に夜の一族とやらについて説明してもらおうか。」

「分かっています。でも、この事は他言無用でお願いします。」

「ああ。それくらいの分別はついているさ。」

「ありがとうございます。夜の一族と言うのは確かに吸血鬼ですが、妖怪の類ではありません。 人類の突然変異が定着した種族で、数々の特殊能力を持を持っています。 でも、これらの代償として体内で生成される栄養価のバランスが悪いため、完全栄養食である人間の生き血を摂取する必要があるんです。」

「なるほど。こちらの吸血鬼とは全く別の存在のようだな。」

すずかの説明を聞いて夜の一族に興味を持つエヴァ。そんな中、学園長が聞いた。

「それで、その夜の一族とやらは人を襲
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