第一話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
『何あれ?妖怪ぬらりひょん?』
老人の姿を見て、思わずアリサがつぶやく。彼女の言うとおり、学園長と呼ばれた老人の頭はまるでぬらりひょんやエイリアンのように後頭部が長くなっていた。
「いや、ワシは人間じゃよ。いきなり失礼じゃな・・・」
アリサの反応に顔をしかめる学園長。その後、彼はアリサとすずかを観察し始めた。
「で、タカミチ君。この二人は誰かね?」
「はい。今日、世界樹広場に膨大な魔力とともに突然現れた二人です。」
「ああ。あの魔力か。」
どうやら、学園長も鋼の魔力を感知してはいたようだ。
「とりあえずお二人さん。名前を教えてくれんかのう。」
「はい。月村すずかと言います。」
『アリサ・バニングスです。』
「うむ。ワシはこの麻帆良学園の学園長で関東魔術協会の会長、近衛近衛門じゃ。そこに居るのはここの教師のタカミチ・T・高畑君と生徒のエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルじゃ。」
すずかとアリサの名を聞いた学園長は、自分とタカミチそれにエヴァの紹介をする。すると、すずかが質問した。
「あの。魔術協会というのは、魔導師による組織ですか?」
「魔導師?いや、ワシらは魔法使いじゃよ。しかし、関東魔術協会の名を知らぬとはな・・・君たちは一体何者なのじゃ?アリサ君の方は見た所幽霊のようじゃが・・・」
「鈍いな、ジジイ。」
すると、エヴァが口を開いた。
「どう言う意味じゃ、エヴァ?」
「分からんのか?もう一人は多少毛色が違うようだが私の同族だ。」
「何と!?つまり、吸血鬼と言う意味か!?」
驚愕する学園長。その反応にすずかがビクッとなる。すると、アリサがエヴァに食ってかかった。
『ちょっと!何勝手にバラしてんのよ!!』
「別に構わんではないか。」
『良くないわよ!すずか達“夜の一族”にはね、正体がばれたら、相手の記憶を消すか、夜の一族に関する事を公言しない事に加え、盟友若しくは恋人になる事を誓わせなきゃいけないって言う掟があるの!!』
「夜の一族?聞いた事の無い一族じゃな。」
アリサの口から出た言葉に首を傾げる学園長。すると、すずかが彼に言った。
「皆さんが知らないのは仕方ないのは仕方ないと思います。」
「どう言う意味じゃ?」
「私たちは別の世界から来ましたから。」
「別の世界?つまり、二人は“魔法世界”から来たと言う事かの?」
「『魔法世界?』」
学園長の口から出た言葉に今度はすずかとアリサが首を傾げる。
「む?どうやら違うようじゃな。」
「そうですね。それに、僕も向こうで夜の一族と言う名は聞いた事がありませんし。」
二人の反応を見てそう分析する学園長とタカミチ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ