春奈-クラスメート-part1/再会の世界
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当な言い訳をつけて女に手を出そうと考えていると思わせてしまった。
『大変だな。サイト。ま、俺にゃ関係ねーけど』
『このやろ…他人事だと思って…』
たしなめてるようで、結局静観を決めるゼロ。自分の中にいる宇宙人を恨めしく思うサイトだった。
「ルイズ、メイド。そこまでにしておきなさいよ。サイトにだけ弁明の余地も与えないなんてひどすぎるわ。それに、眠っている人間のそばで騒ぐもんじゃないわ。
まったく、相変わらず心の狭い子ね」
あまりにもサイトが不憫に見えたのか、それを見かねてキュルケが仲介役として会話に加わってきた。心が狭い、と不倶戴天の仇敵から指摘され、ルイズはぐぐ…と悔しげに顔をゆがませながらも押し黙る。シエスタも自分にも当てはまることになる、それゆえにサイトから嫌な目で見られるのを恐れ、渋々ながらも黙った。サイトは思わず無償の優しさを見せてくれたキュルケに涙を流しかけた。
「ダーリン、なんでこの子にこだわるのよ?」
「それは…」
彼は視線を、一瞬眠っているハルナに向ける。
「この娘…俺の故郷のクラスメートなんだ。俺の間違いじゃなければ、だけど」
「サイトのクラスメートですって…!?」
サイトは、ルイズによってこの世界から呼び出される直前までのことを語った。
ハルケギニアに来る直前、自分がクール星人という宇宙人に襲撃を受け、彼女と共に一度は宇宙船に無理やり連れ込まれたこと。それをGUYSの協力を得て、少なくとも彼女だけは先に脱出させることができたということ。その直後、宇宙船の爆破と同時に召喚のゲートへ飛び込んだことでルイズの使い魔となり、一命を取り留めたということまで簡潔に述べた。
「なるほど、顔なじみかもしれないのか。だとしたら放っておくことができなかったのもうなずけるね」
いつの間にか会話に入ってきたギーシュが、適当に相槌を打つ。
「しかし、平民にはもったいないほどの可憐な顔をしている。僕の専属召使にしてあげなくも…ウボァ!!?」
当然のことか、ハルナに色目を使ってきたのを察知したサイトがゲン直伝の正拳突きで顔面をぶん殴って気絶させた。
「その場しのぎで建てた話にしては出来過ぎてますね…」
シエスタもあまり信じたくは…いや、信じられない様子だったが、そういうことにしてあげる、ということでこれ以上追及はしなかった。しかし、冷静になってみればシエスタとしては興味深くはあった。自分の曾祖父フルハシと、想い人サイトとは同郷の人間。どんな人となりか知りたい。…最も、それゆえに自分にとってサイトをめぐる強敵となりうるという確信があったが。
「う…ううん…」
すると、ベッドで寝かされていたハルナから声が漏れだし、起き上がった。
「こ、ここは…?」
「高凪さん!気が付いたのか!?」
飛びつくようにサイトが彼女の元に寄る。同時
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