春奈-クラスメート-part1/再会の世界
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スタ・コルベールが戻ってこられるのよ。先生だってお困りになるわ!」
ルイズは反対する。平民を勝手に学院に入れるのって先生に知られるのはあまりいいことではなかった。それは貴族としての対面にも関わることとなるし、見知らぬ人間を置いておくことはできない。コルベールにも相談することになるが、彼が平民と貴族の隔たりで人の価値を判別しないにしても、貴族の生徒たちを指導する教師という立場上難しい。しかし、サイトとしては彼女を放っておくことなどできなかった。
「理屈は間違ってないかもしれないけど…そんなの薄情じゃないか!一度関わった以上最後まで面倒見るもんだろ!?」
「じゃあどうやって私たちでこの先どうやって彼女の面倒を見るというのよ!犬や猫じゃないのよ!それに、預けようと思えばどこにでも預けられるじゃないの!たとえば、アルビオンのウエストウッドとかにでも預ければいいじゃない!」
「なんだとぉ…言わせておけば…!!」
そうしてあげたいのはやまやまだけど…なんて言葉さえもかけず、邪魔者か何かのようにぞんざいな言い回しをするルイズ。あまりにも頑なに反対する彼女が酷い女に見えてきたサイトはさすがに怒り始めた。ハルナはクラスメートで、自分と一緒にクール星人に誘拐された身でもあるのだ。いかにルイズが嫌だといっても、たとえシュウやテファのいるウエストウッド村の住み心地がよくても、だからって放っておくなど彼にとって男のとるべき選択じゃないのだ。
『ったく、何でルイズのやつここまで嫌がるんだ?』
それは、いきなり知らないやつを部屋に置くことになるのは気持ちがよくないかもしれない。でも、異性であるサイトよりも、同じ女性であるハルナもいた方がサイトよりも気兼ねなく会話できるはずだ。理由がまったく見当もついていなかった。
すると、タバサが本を読む姿勢のまま杖を振い、二人の頭に氷の塊が落ちてきた。
「あう!?」「いて!?」
「頭を冷やす」
うるさくて迷惑そうにしている。彼女の眼がそう語っている。頭を押さえながら逆にタバサを睨み返すと、キュルケがはは〜ん、と笑う。
「ルイズ、あなたハルナに嫉妬してるのかしら?」
「な!?」
そういわれてルイズは顔を朱色に染めて目を見開く。
「だって、かくまうったってこの先ずっとってわけではないでしょ?なのにそこまで必死に嫌がるのは、ダーリンがやけにその娘にご執心だから何が何でも引き離そうとしてるんでしょ?」
「そ、そそ…そんなわけないでしょ!!なんで私が嫉妬なんてしなくちゃいけないのよ!」
こうは言うが、キュルケの眼は決してごまかせない。事実、ルイズはいまだ認めていないつもりでも、サイトを異性として意識しているのは、ワルドとの結婚式ですでにはっきりしている。ルイズの実家ヴァリエール家は異性に深い愛情を抱く分、嫉妬深いうえに愛を自覚す
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