二十四章
大評定
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に入れたと推測できる」
「確かに光璃の推測は、的を射ているように思えるけど・・・・でもいくつか気になる点があるわ」
「・・・・・(コクッ)」
「気になる点とは?」
「五畿七道。つまり街道のことです」
五畿七道・・・・・日本各地から山城国に繋がる道の総称。東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道の七つ。
「なるほどなぁー。織田は山城国を他勢力に渡さないために、尾張、伊勢、そして同盟国である三河の三国で東海道を抑えて、武田と北条などの東国勢力の上洛を阻む壁としたということかな?詩乃に雫」
「はい。そしれ美濃と、同盟国である近北は、東国と山城国を繋ぐ中山道の壁ですね」
「そう。そして畿内の西については、本願寺を抱え込めばあとは小豪族の集まりでどうとでもなる」
「事実、私の主家である小寺家も、織田を頼るか毛利を頼るかで揉めておりましたから・・・・」
「小豪族を盾にすれば西の強国、毛利、宇喜多の動きを制限できる。そしてその間に東を手当する・・・・」
「そう。山城国を守るための防衛線を構築するとするなら、あと一つ、抑えなければならない国があった」
「うむ。長尾景虎が使うであろう、北陸道だ」
「・・・・(コクッ)」
「まぁ確かに、うちが上洛するには、そこを通るしかないしね。事実、越中、加賀に手を伸ばしてたし・・・・その途中で『拾ったとは言わせねえよ』言わないわよ、側室の前で言うほど度胸はないわ。途中で一真に出会った」
とまあそう言う事だ。
「・・・・だけど懸念もあった」
「僕たち浅井の事だね」
「そう。北陸道を抑えるために越前を攻略しなければならない。でも越前・朝倉氏は江北・浅井氏の盟友」
「例え市を嫁入りさせたとしても、江北と越前の繋がりは断ち切れないだろうとは考えていた」
「だけど大義名分を掲げて勢力を拡大していくなら、山城国は絶対に抑えておかなければならない」
「そうだ。だから我は眞琴を・・・・浅井を騙し、必ずや越前を討っていただろう。我が信じる大義のためにな」
「そうなったら浅井も黙っては居られません。僕は市と離縁して姉上と戦っていた事でしょう」
「えー・・・・市、まこっちゃんと一緒に居たいよぉ」
「市よ、今の話は本来の歴史の道についてだ。歴史の通りならば、眞琴は離縁して織田と戦うはめとなるのだから。それに浅井の家中も黙っていられないであろうよ」
「・・・・一真の言う通りにそうなれば、ここぞとばかりに各勢力が浅井に荷担し、出る杭となった織田を潰していた」
「山城国を抑えられ、勅として横暴なことを突き付けられて、反抗すれば朝敵なんてことになったら最悪だものね。きっと私も反織田同盟に参加していたと思う
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