二十四章
大評定
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け、義元公の遺領を切り取って勢力を補強していったでしょう」
「その方がより確実、より安全ですからな」
と言った悠季に答えての頷いた光璃だった。無論そこまでの話を映像にして分かりやすくして、流したのだった。というか、俺らの史実を元にしただけなんだが。
「利害が一致する同盟は、利害が一致している間は強い絆を生む。背後の安全を確保したあと、織田は美濃と伊勢に侵攻。両国とも、国力もしくは人材に関しては織田よりも大きく遅れているため、制圧は時間の問題だったと思う」
「・・・・であろう。尾張、伊勢の海運と、そこから発生する銭の掌握。そして美濃を制するものは天下を制すと言われる、畿内と東国を結ぶ要衝、美濃を手に入れた我が織田が次に考えるのは・・・・・」
「天下、ね」
光璃たちはこのために打ち合わせをしていたと聞く。それはそれで構わんけど、そしてそれを聞いての頷いた光璃。
「この場合の天下とは、上洛によって山城国を掌握し、公方と畏き所をその手に掴む事を意味する」
「うむ。日の本全土で下克上が続くとは言え、公的機関である禁裏と幕府を抑える事が出来れば、行動全てに大義名分を掲げることができる。誰もが逆らい辛く感じる、絶対正義が手に入るということだ」
「・・・・(コクッ)」
「しかし、織田が天下を目指すために山城国を手に入れたあと、万難を排してでも確保しなければならない事が、一つある」
「街道と、その安全の確保か」
「うむ。・・・・さすが光璃の眼と呼ばれるだけあるな、武藤昌幸よ」
「光栄の至り。・・・・まあ光璃様以外に褒められても、あまり嬉しくはないんだけど」
「はっ。言うわ。だが武藤の言う通りである」
「・・・・(コクッ)そして久遠は、古渡から清州に在所を移した、初期の段階から、先を見据えてすでに手を打っていた」
「市のことだね♪」
「だね」
さすがというか、あの手を見抜くとはと久遠はそう言ったが光璃はともかくとして、俺らにとっては歴史通りだからなのか側室からのは少しつまらん話となるがしょうがないと思う。愛妾及び連合の者にとってはこれから知るであろう本来の歴史なのだから。光璃たちは歩き巫女たちのお陰とも言っていたけど、美空にとっては呆れるしかなかったようだった。
「それについても、我らについては歴史通りとなったことだ。別に今更でもないが、そこは別に褒めるところではないぞ?」
「上洛のため、上洛後の街道の確保のために、浅井に目をつけ、婚姻で懐中に抱き込む。・・・・と、ここまでは宜しいかな?御三方」
久遠と美空と光璃で、話が脱線しかけたので奏が修復させた。
「・・・・・(コクッ)時間は掛かるけれど、効果的な手を次々と打っていた織田は、遠からず山城国を手
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