二十四章
先触れ=久しぶりの久遠
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囲気にならないの。私だって居るんですからね!というか、一真が知っているなら教えなさいよ?」
「美空がいるのは分かっているつもりだ・・・・。それとそれについては言わないね、光璃との約束もあるから」
「まあいいけど・・・・。で、光璃。ザビエルのことは良いけど、確か駿府の方もヤバいんじゃなかったっけ?」
「・・・・あまり良くない」
「まあそうだな・・・・。ザビエルも駿府も両方微妙だが、最優先はザビエルだな」
悪いとも言わず、良いとも言わない光璃の言葉は苦渋に満ちた心中と見える。
「一真もだけど、このまま連合軍で駿府に討ち入る・・・・なーんてこと、考えてるんじゃないでしょうね?」
「それは愚策」
「ないない。そんなの集まった意味がない」
「お二人さんも分かってるなら、別に良いけど」
ホントなら兵を集中させての一気に制圧だなんて考えるが、信州からも甲斐からも。駿府に南下するには、山の間を縫って行軍する必要があるからだ。まあ全軍をトレミーに乗せてから、制圧でも構わないけど。俺らの船はドウター殲滅と破滅した場合の主要人物を保護するというお役目がある。なので、駿府は後という考え方なのだ。あとは下山城を駿府のフタにでもしちゃえばいい事だし。光璃にとっては、自分の母親と決着を付けたいとでも思っているだろうけど今ではないということだ。
「そういえば、駿府を攻めるなら声はかけてほしいわね。協力して欲しかったら、手を貸してあげるから」
光璃に手を差し伸べるように言ったが、美空にとっては照れ隠しなんだろうな。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「な、なによその顔は!」
「・・・・・裏がありそう」
「し、失礼ね!義を見てせざるは勇なきなりだと思ったから言ってあげたのに!もういい分かったっ!絶対、手助けなんてしてやんないから!」
「・・・・嘘。ありがとう」
「・・・・っ!!ふ、ふんっ!さ、最初から素直にそう言っておきなさいよ、バカ」
「・・・・悔しいから言わない」
「あ、あんたねぇ!」
ははは。二人ともまだまだだなーと思ったけど。まあいいか、二人は犬猿だし。二人の口喧嘩はまあいいとしようか、ほっとけばそのうち治まるし。こういうのは喧嘩友達という感じだから、終わるまで待つしかないだろう。二人の表情は君主という立場を忘れるかの如くだった。
「お兄ちゃん!光璃お姉ちゃんに美空お姉ちゃん!」
「あら、薫。どうしたにの?」
「織田の先触れの人が来てくれたよ!今、夕霧お姉ちゃんが案内してる。もうちょっとしたら躑躅ヶ崎館に到着するって、先に私に伝えてこいって!」
「ん?予定より少し早いんじゃないの?」
「先触れの者は?」
「分かんない。分かんな
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