二十四章
織田勢の会話
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一方こちらに来る織田勢の者たちは話していたけど。
「やれやれ・・・・まさか信州くんだりまで、駒を進める事になるとはな・・・・」
「畿内の鬼は三十六不動尊の力を借りて結界を張り、京以外については、ほぼ動きを封印する事が出来ましたからね。鬼の蠢動をある程度は抑えることが出来ました。今のところ畿内は比較的安定していると見て良いでしょう」
「さすがに京の都には、お不動の力は通じんか」
「京の都は畏きところを中心とし、天照大神のご加護厚き聖域。仏の力で場を乱すより、神のご加護に任せる方が良いとの判断でしょう」
「・・・・神だ仏だ鬼だなんだと、とかく妖しい時代になったものだ」
「それについては一真様の前では言わない方がよろしいですよ、一真様も神のお一人なのですから。世の流れ・・・・この日の本の歴史の流れがそのようになったのかもしれませんね」
「そうだな。一真様が来てから変わったと言った方がよさそうだ」
「そうですね。・・・・ですがその歴史の流れが、滝壺へ向かう流れならば、何としても止めなくてはならない」
「滝壺へ向かう歴史の流れ、か。・・・・その流れのきっかけが一真様だと言うのなら、殿もまた、偉い物を拾われたものだ」
「その拾ったとされる神様に影響を受け、殿も。いえ我らも大きく変わられた。・・・・本来ならば、どのような天下布武が行われていたでしょうね」
「さてな。今となっては想像がつかんよ」
「そうですね。・・・・でもね、壬月様」
「ん?」
「創造神である一真様と久遠様のお側にて、鬼を駆逐するために、各勢力と力を合わせて天下布武を敢行する。・・・・その方が心躍りませんか?」
「・・・・まぁな。臆する訳ではないが、人同士の殺し合いにならないだけ、まだ心は軽くなるのも事実だ」
「ならばこの天下布武こそ、最良の天下布武である・・・・私はそう思います」
「天下布武、か。・・・・畿内を抑え、東海、甲信、越後以西を抑えれば、ほぼ成ったとも言えるが・・・・」
「関東、東北、西国、四国に九州全土。・・・・日の本は狭いようで広い。天下統一にはほど遠くもありますが、まずは一歩、というところでしょう」
「はっ!天下統一、か。それもまた現実的になってきたと見るべきか。田楽狭間に舞い降りた天上人、いや神様を拾ってから夢幻でしかなかった物語が現実となっていく・・・・。とかくこの世は面白い、とでも言うべきか」
「その面白き世を続けていくためにも」
「ああ。この日の本より鬼を駆逐し、ザビエルとやらの頸をあげる。それこそが未来へ続く、第一歩だろう」
それについては同感だけど、鬼を駆逐した後についてはこちらしか知らんからな。あとこの会話については、風の精霊に教えても
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