二十四章
織田勢の会話
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「・・・・白百合」
「ん?」
「一つ、間違いを訂してやろう。一真は弥陀そのものなどという、胡散臭いものではない。我の恋人であり、皆の未来の良人である。・・・・姿も、形も、声も、しっかりと
した男であるぞ」
「ほっ。これは失言であった」
「分かれば良い」
というか弥陀そのものを胡散臭いという事態がおかしいと思うが、俺だけか?俺は確かに今は男にしか見えんが大天使化になれば、それは弥陀そのものとなるのでは?とも思ったが、まあ良い。今は待たせてもらうしかないし、トレミーでは最終リハーサルとして映像や画像を出したりしている。
「・・・・・・(焦れておられるようだな)」
「(長きに渡って、お一人でいらっしゃいましたからね。・・・・家臣として、君の心の痛みは良く分かります)」
「(家臣として、ねぇ・・・・)」
「(な、何が仰りたいのです?)」
「(なぁに。最近の麦穂は言葉を弄するようになったと。そう思っただけさ)」
「(・・・・意地悪ですよ、壬月様)」
「はははっ、たまには良いではないか」
との事だったけど、ちゃんと俺の耳には届いているんだが。まあ麦穂の赤くなるのは、久しぶりに見たという感じではあるな。別方面から見るとそこには双葉、結菜、眞琴、市がいたな。双葉もこっちに来るとはな、まあ一応トレミーの報告では誰が来ていると知らせてくれるのはいいんだが。
「双葉様、お疲れになっていません?」
「そうですね・・・・少し疲れてはいますが、それ以上に旅が楽しくて仕方がありません」
「あ、そっか。双葉様って、あんまりお外に出た事が無いんでしたっけ?」
「はい。二条館より外に出たことは、数えるほどしかありません。・・・・まして信州に行くなどと、夢のまた夢でしたから」
「そうだよ市!双葉様は由緒正しき、足利将軍家のご令嬢なんだから!」
「あーはいはい。・・・・まこっちゃんはホント、か弱い乙女に夢見てるよねぇ」
「そ、それはほら・・・・僕は母上から、江北の武士として鍛えられて、こんな男女みたいになっちゃったし・・・・」
「どこが男女っ!?いい?まこっちゃんは市にとって、だいだいだーいすきな女の子で、市の旦那様なんだからね!そう言う事言っちゃダメだよ!」
「う、うん。ありがと」
「ふふふっ・・・・本当に仲がよろしくて。羨ましいです」
「羨ましい、ですか?」
「はい。・・・・私も早く旦那様と再会したく思います。・・・・ねっ、結菜さん」
そういえば、双葉と恋人になってからは呼び方がずっと「旦那様」だったな。唯一呼んでいる存在なのか、時々他の奴らから変な目で見られるけど。
「うっ・・・・ま、まぁしばらく顔を見てませんから、ちゃんとご飯
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ