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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十四章
織田勢の会話
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あとでお仕置きもしなきゃな、ハリセン千叩きとか。三若はいいとして、家老二人が久遠に呼ばれたので久遠のところに行っていたときの会話だったけど。

「殿。お呼びで?」

「苦労。本陣を任せる」

「はっ?」

「しばし自由になりたい」

ぶっ。おいおい、何言ってるんだか。このうつけ者は。

「・・・・御意。では本陣の指揮はこの壬月が承る」

「大義」

「おお、織田の。武田、長尾との約定通りだ。道中、なかなか快適であるな」

「うむ」

「白百合か。松永衆の指揮はどうした?」

「そう目くじらを立てるな、掛かれ柴田よ。指揮は但馬に任せておるわ。どうせ戦なんぞ起こらんだろうしな」

そういえばコイツの存在を忘れていたな。まあ大軍議では連れて行くが、保護対象からは外れている。

「のんきなものだ」

「気を抜くときに抜かんで、数寄が出来るか」

「やれやれ・・・・」

「で、道中のことだが・・・・」

「甲信、東海道、越前を除く北陸道に存在する、全ての豪族が、ほぼ各勢力の指揮下に入っていますからね」

「ほお。それにしても・・・・事態がここまで急に動いたことに違和感を覚えるが?」

「それもこれも、越前討ち入り後、京に戻って態勢を立て直しているときに現れた、使者のお陰だ」

「使者?ほお・・・・それは初耳だ」

「極秘の案件なれば、当然であろう」

「やれやれ。未だ信用されずか」

そりゃそうだろうな、俺らだって完全に信用などしてはおらん。

「拗ねるな。この案件は我と壬月、麦穂の三人だけで勤めていたことだ」

「ほお?・・・・それは京都所司代に任命された、出世頭殿とも関係していると見るが?」

「・・・・頭の良く回ることだ」

「お褒めにあずかり光栄の至り・・・・・と言いたいところだが、私も少し、疑念があったからな」

「それはどのような?」

「初めは姿形が伴っていたはずであるのに、ある時を境に陽炎が如く、姿形が消え失せ・・・・であるのに、耳には今まで以上に報せが飛び込んできよる。何が虚で、何が実か。実だけなのか、虚だけなのか。・・・・何かを見落としているのではないかとな」

「我と同じ答えを出したという訳か」

「さて。同じかどうかは分からんがな。・・・・で、かの者はどう動くであろう?」

「まだ舞台を続けるのか、幕を引くのか。興行主の思惑次第であろうさ」

「長舞台は観客も飽きるし、演者も飽きる。となれば、そろそろだろうよ」

「デアルカ」

それ聞いたの久しぶりというか、懐かしいな。

「織田殿も同じとみるが?」

「さてな」

「ふっ・・・・まぁ良い。まずは弥陀そのものを懐中に抱く事が先決であろう」


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