二十三章 幕間劇
小さな笹舟×薫の気持ち
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の」
「分かったよ、あーん。ふむふむ、味噌で味付けされた茄子はうまいな」
「なのー!薫のも、一口ちょうだいなの」
「え?いいよ。はい」
薫から差し出されたおやきも、鞠の口の中に吸い込まれていき口を閉じた鞠は美味しそうに食べていた。すると俺の時計が光ったので通信機を付けると、トレミーからだった。しかも通信してきたのは、華琳だった。俺らが元々いたところでは食べたことあるけど、この時代のおやきは食べたことがないためにともう一個買って送ってと言われたのでおやきをもう一個買ってから空間に突っ込んで、華琳がいるところに送ったのだった。
「今おやきをもう一個買ってたけど、どこに送ったの?お兄ちゃん」
「ああ。俺の妻の一人がさ、この時代のおやきを食べてみたいと言うんでな。買って妻がいる所に送っておいた」
「妻の一人って、側室?」
「ああ。俺と同じく料理好きでな、そいつの料理も絶品なのさ」
それで、鞠は薫にも分けていたので薫は美味しいと言った。で、送った先の方では華琳や流琉が味見をしていた。そしたら美味しいと評価をもらった、まあ焼き立てなのがポイントなのだろう。そして華琳たちは、トレミー内にいるブラック・シャーク隊の女性隊員たちと一緒に、お菓子作りを始めたらしい。俺らがここに行っていた間に、華琳新作のを作ったんだとね。
「それで、一真は薫からもらわないの?」
「ふぇ?」
「まあ気になるというのは、肯定するけど。いいのかな〜?」
鞠は俺の妾だけど、薫は俺の妹という扱いになっているからか。それはいいのかなとさすがの俺でも迷う。
「薫は・・・・いいよ。お兄ちゃんなら、いい」
そう言って、薫は胡桃あんの入ったおやきを差し出してくる。
「・・・・はい。あーん・・・・して?」
「あーん。・・・・ふむふむ、美味しいな。俺と鞠のは漬物だったけど、胡桃の甘さはまるでお菓子か何かだな」
「でしょ?よかった」
「じゃあお返しとして、俺のおやきを一口食べるか?」
「あ・・・・・う、うん。・・・・ん、はむ・・・・・」
承諾したあとに、一口食べさせた俺だったけどいいのかな?まあ妹にこういうのもアリかなと一瞬思ってしまうけど、どうでもいいやと思いながらそうしたのだった」
「うまいか薫?」
「うん。美味しいよ・・・・お兄ちゃん」
「そういえば薫はいつも食べているんだっけ?でもいつもより美味しいだろ?」
「うん。いつも食べているより、美味しく感じるよ」
とまあ、おやきの交換を終えたのでそれぞれの歯型がついたところから食べる俺。そしておやきを食べ終わったのか、鞠は当然のように腕にしがみ付いてくる。
「人通りが多くなったら、手を繋ぐだけにしろよな」
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