二十三章 幕間劇
一真隊全員での食事会×川中島戦後録×二人だけの空間
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がります・・・・・」
「そう言ってくれるなら助かるよ」
「・・・・・も、もう・・・・・」
「何だ?」
「もう、お終いでやがりますか?」
「なら、もう少し撫でてやるよ。ここまで案内された礼だ」
と俺はもう少しの間に夕霧の頭を撫でてやった。そしてしばらくするともういいというので、やめたけど。
「姉上ー。兄上を連れれ来たでやがりますよー」
「・・・・入って」
光璃の部屋に入ると、いつものように光璃がちょこんと座っていた。座布団の数は、予想通り四つだった。
「・・・・薫は?」
「一真隊の皆と一緒にいたから、来なくて良いって言いやがりました」
「一真隊の動きは俺が薫の分まで説明するからと、隊の皆の所で楽しく話してからな。居させてあげると助かるんだが?」
「・・・・薫、楽しそうだった?」
「あんなに楽しそうな薫は、久しぶりに見たでやがりますよ」
「ならいい。・・・・座って」
「この前の川中島について何だって?」
「記録にまとめる。それぞれの状況、聞きたい」
さすが情報は武器だと言い切る武田家だな。戦の情報も、それぞれ視点が違うからなのかそれを記録するらしい。まあ俺らはデータとして纏めているから、過去の事はフォルダ名で残している。トレミーとヴェーダにな。まあ武田家じゃなくとも、織田家とか他家の合戦の記録なんてのはどうなっているかは知らんが。
「夕霧から話・・・・聞かせて」
「分かったでやがります!」
「夜叉から聞いたけど、本陣に夕霧はいなかったな?」
「あれは夜叉でやがったか。まあ夕霧は春日と一緒に敵陣に当たってやがりましたからな。敵の奇襲が来るのは姉上が想定してやがりましたから、正面の陽動を受け止める役でやがりますな。それで最後の最後で夜叉が夕霧たちと長尾勢を無力化されたでやがるが」
正面の指揮というのは、そこにいた夜叉から聞いた通りだった。まあ俺達は裏からだったから、見てはいないんだったな。
「どうだった?」
「だいたい予想通りでやがります。鉄砲と矢戦だったから、結局夕霧も春日も出番なかったでやがりますよ・・・・」
「そう。被害は?」
「矢も鉄砲も、ほとんど射程外でやがりましたからなー。うっかり前に出た連中がちょっと怪我しやがったくらいで、ほとんど無傷でやがりますよ」
やはりか、これも夜叉の報告通りだ。あとは冥界にいる閻魔大王も、今回の戦で死んだ人間はほとんどいなかったと聞くくらいだ。だから犠牲は最小限で済んだということだろう。
「春日は?」
「ピンピンしてやがりますよ。どうかしやがったですか?」
「それならそれでいいんだ」
不死身とは聞くが、やはり春日は無傷だったか。まあ夜叉か
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