二十三章 幕間劇
鬼の強さ×川中島の戦後話×一真流講座
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より強くはなっている。それとも取り消した方がよかったか?」
「一度鍛えてもらえるんなら、取り消しや反故にしたりとかはナシっすよ!」
「冗談だ。さっそくだから、やるか」
「分かったっすよ。ちょっと準備してくるっす!」
「準備?」
「戦う時の技なんだから、きちんとした格好でないと意味ないっす!首を洗って待ってるっすよー!」
そう言い残して、柘榴はばたばたとどこかへ走って行った。
「ホントによかったのですか?」
「んー?別に構わんさ。俺の場合はお家流とかではなく、槍術とかで無駄があるところを指導するだけだし。お家流で言えば、綾那のは聞いたことないな」
「綾那の家のお家流ですか?さあ・・・・お婆様かお母様の頃にはあったかもしれないですけど・・・・綾那は教えてもらってないですよ」
「そういえばそうだったな」
綾那が小さい頃にお母さんもお婆さんも、確か桐琴さんによればド派手に討ち死したらしいし。
「綾那はお家流なんかなくても強いから、平気なのです。それより一真様のは見たことないですけど?」
「俺?そんなのなくても、俺は強いからいいんだよ」
と綾那を撫でようとしたら、右手に寄りかかってくる柔らかい感触があった。
「・・・・・あれ?」
はて?左は歌夜がいるし、中心には綾那がいる。柘榴は何やら準備するといって出て行った。ということは・・・・。
「・・・・・・」
「・・・・・っ!?」
右を向いたら、いつの間にかこちらを見上げる眼鏡越しの瞳だった。
「んー。どうしたんだ、松葉?」
「・・・・・・」
その問いの答えは黙ったままだったが、答えの代わりに右腕をきゅっと抱きしめて細い体を寄せてきた。
「松葉・・・・?」
「・・・・・・」
腕が沈み込めば、漂ってくるのはほんのりと香りがするのと柔らかい感触ではあったが」
「何してんだ、松葉?」
「・・・・・こんな感じ」
「こんな感じ?どういうことだ」
松葉の言葉はいつも一言で終わるような感じだからなのか、いまいちよく分かっていない状況ではあった。
「松葉さん、もしかして・・・・」
「綾那と歌夜、嬉しそうだったから。どんなものかって、気になった」
「ああー。そういうことか。で、どうなんだ?」
「ふーん。・・・・って感じ」
松葉的な個性だなとは思った。良い悪い関係なくのようだし、過剰な期待をされて失望させるという手もあると聞く。
「一真さんはどう?」
「感想?くっつかれて、悪い気はしないよ」
「・・・・・・そう」
その一言で、不満があるという訳でもなさそうだし喜んでいるという訳でもなさそう。まあ理解できるのは、松葉が嫌が
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