二十三章 幕間劇
逃走中・一葉を追え
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「思った通りの顔ぶれじゃ。雑魚から逃げ回るよりは面白かろう?」
まあ雑魚=兵よりかはマシだけど、妹弟子を困らせてもいいのだろうか?全力疾走とはいかないが、風術の力で一葉と俺の走るスピードを早くはなっているけど。で、勢いよく角を曲がって、細い路地へと飛び込む。
「しょうがない、一葉。暴れるなよ!」
俺は細い路地に飛び込んだはいいが、その先には大きな壁がある。いくら一葉が身のこなしが軽いからといっても、この高さはジャンプは難しい。ともなれば、俺は翼を展開して一葉の腰回りを持って飛んだのだった。
「ちょ!飛ぶのは反則なのー!」
「いくら綾那達でも、天には昇れないです!」
「暴れないでくれると助かるぞ、一葉。あいつらがいる反対の方に着地するとしようか」
「う、うむ。じゃが、こう密着すると恥ずかしい」
俺は我慢しろと言ったあとに、地上すれすれで着地してからの鞠たちの追いかけっこが再会する。後ろを見れば鞠と綾那は、目がいいのか着地ポイントを見分けていたけど。
「ほう、ひよたちは俺が着地するところを予想でもしたのか」
二人に遅れてやってくるひよだったけど。
「なんなら、こうじゃ!」
今度は角を曲がってすぐの所にあった柱の後ろに隠れる。そして俺に存在を隠す結界を張れと言われたので、しょうがないから張った。しかもこの格好は一葉に抱えられていたけど。
「・・・・あれ。いなくなっちゃったのです!」
「こっちに逃げてきたはずなの・・・・」
「どこに行っちゃったんでしょうか?・・・・・・・」
「どうしたの?ひよ」
「うん・・・・。私が逃げるならどうするかなって考えてたんだけど・・・・」
「綾那は逃げるくらいなら相手を全部ぶっ倒すのです!」
「それじゃダメなのー。ひよだったらどうするの?」
「追っ手を撒こうと思ったら、力いっぱい逃げるか、例えば家やその辺りの荷物に隠れるかするなって・・・・一真様がいるから、それか私たちが見えないくらいの早さで飛んで行ったかと思うな」
「裏をかくですか」
「隠れられそうな所、あるの?それに一真だったらまた飛んで行っちゃったなのかも」
ほう、さすが猿と呼ばれたひよだけにあって鋭いと思うが。俺と一葉は人払いと存在を無くす結界というより、風と同化しているから俺も一葉も喋ったとしてもバレない。まあ相手が心眼持っていたらバレるけど。あとはひよは恐がりな所を上手く機能するのはさすがと言いたい。
「主様、一体何の結界を張ったのじゃ?」
「人間には認識されないような結界」
と話していたけど。
「一葉様は分からないけど、私だったら・・・・その辺りの荷物に紛れて・・・・」
へえー、ピンポイントであるが
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