二十三章 幕間劇
長尾勢×美空と散歩
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外の者にはあまり知らされていないのか警戒する事なく了承してくれた薫だった。
「・・・・あれが光璃の影武者なのね」
「まあな」
「なかなかの食わせ物ね。・・・・それに、光璃と同じ顔でああ振る舞われると何だか調子が狂って仕方ないわ」
「そりゃ、最初は驚くもんさ」
美空が薫が世話係になるのを断ったのもそこらへんなのだろう。まあ同じ顔だけど性格と髪の色が違うだけだし。
「さてと、引き続き歩こうや」
と言って再び手を握って歩き出した俺達。薫が出てきたときに、手を放していたからな。
「この辺りも市なのね」
「ああ。春日山とは違うだろ?」
「そうね。あの時とは随分と活気があるって感じよ」
「それに甲府の街は、春日山や京に堺とも違う」
「尾張や近江とも?」
「うーん。多分そうだと思うよ、山国っていうのがあるからなのか」
「京や近江は山国でしょ」
「まあそうなんだけど。近江は淡海があるし、京は独特な感じだし」
「そういえばそうね・・・・。塩もあんまり売っていないのね」
「そりゃそうだろう。同盟を組んだ駿河はあんなのだし、越後だって今まで仲悪かったんだろ?」
信州を越えれば美濃だが、久遠たちが信州ルートで甲斐に塩を流通させてたという話は聞いたことがない。隣国で海に面しているところだと、北条だけらしい。笹子峠も難所と聞いたことがあると美空は言ってた。
「塩は甲斐にとっては貴重なんだよ、何だったら越後から甲斐に塩を送ればいいんじゃねえの?」
「塩なんていくらでもあるけど・・・・そうね。光璃に直接お願いしますって言わせたいわね・・・・」
「おいおい、冗談は程々にな」
「冗談に決まっているわよ。一真の頼みなら聞いてあげるけど、タダじゃ嫌ね。一真にも、それなりに誠意を見せてもらって・・・・」
「おい、俺が神だということを忘れているわけじゃないだろうな?いくら一国の主でも、神相手にそれは無いと思うが?それに神が人間に頭を下げるなんてことしたら、バチでも当たりそうなんだが」
「冗談よ、冗談。いくら毘沙門天の加護をもらっている私でも、創造神相手にそうさせないわよ」
とそう話していたら、小腹が空いたのでお茶屋で一服していた。塩の事は、とりあえず保留となったが考えてくれるだろうな。まあこの外史に破滅がなかったらの話になるがな。まあ無理だろうけど、拠点に戻ったら越後や甲斐に尾張、その先はどうなったとかを教えなければならない。まあその辺りは光璃は知っていてそうなんだけど、まあその話はいいやと思いながら休憩をしたあとに御勅使川に着いたのだった。ここは大きな川の合流点だしな。
「川か・・・・」
「こっちは釜無川だな」
御勅使川と合流する、甲
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