二十三章 幕間劇
長尾勢×美空と散歩
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
春日山攻めでは美空と基本的に別行動だった。春日山の街を調査したときも美空はいなかったし、将来の良人になってからもすぐに甲斐に行くはめになったからな。
「よりにもよって、初めての町歩きが武田のお膝元とはね・・・・。本当に不思議」
「躑躅ヶ崎館に入らなかったのもそれが原因か?」
「戦後の春日山に堂々と入って来られる誰かさんほど図太くはないつもりよ」
ああ、夕霧のことか。確かに春日山を取り返した後に堂々と来たんだから。それを言ったら何か言われるから黙っていたけど。
「・・・・そういえば、ここってどこなの?」
「ここか?ちょっと待ってな・・・・。ここは町の中心的なところだな」
スマホを取り出してから、地図アプリを起動させたらここは中心的なところだと分かった。
「それって、一真たちの技術の一つ?」
「ん?ああそうだ。この町全部を把握させてから、俺らが今どこにいるかを示している」
「へぇー、結構便利なのよね。そういえば、京での一葉様もまともに案内してくれたわよ」
「一応聞くが、どこ案内されたんだ?」
美空も忍んで来たと聞いたときから、嫌な予感しかしなかったけど。一葉と三日三晩京都を暴れ回ったと、幽が愚痴ってたのを思い出す。
「えーと、確か一葉様オススメの・・・・」
「・・・・金を巻き上げても文句言われない、ゴロツキのたまり場とかか?」
「あら。一真も行ったの?」
「行ってはいないが、逆に追い返しただけだ」
「追い返すって、何で追い返したのよ?」
追い返した時の話をすると、俺らの鉄砲に興味を持った美空だった。一撃で大男を吹っ飛ばせるショットガンとか、連射可能なアサルトライフルとか。まああのときは久遠や一葉に抱きかかえながらだったけど。それについては黙っておく方がよさそうだ。ここに将来の妻になる女の前で他の女の話をするのはバチが当たるからな。あとはホントに無茶苦茶な将軍だったのか、通りで気が合っていると言う感じではあった。まあお仕置きとして俺が一葉のある部分に触れると・・・・。と、この話は随分前に話したから分かる奴はいるだろう。
「随分と呆れているけど、どっちもあなたの良人なんだから」
「・・・・聞いたらなおの事呆れているんだよ」
久遠も近所気分で京や堺に行くくらいのお気楽だからなのか、俺の妾の内国主や将軍のは、そんなんばっかだ。まともな妾は全て一真隊とか、それぞれの部下たち。
「あれ、お兄ちゃん。美空様」
そう考えていると俺達に声掛けてきたのは、道向こうからの声だった。
「あれ・・・・・光璃じゃないわよね」
「光璃の妹の薫だ。知ってんだろ?」
「どうしたの、お兄ちゃん」
「薫こそ、どうしたんだよ?」
「ちょ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ