二十三章 幕間劇
長尾勢×美空と散歩
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。たく、我が儘な子だな。
「夕霧に秋子・・・・」
「御大将はああなったら聞きませんよ、一真さんのハリセンを喰らっても曲げないのもいつもの事ですし」
「むぅ・・・・仕方ないでやがりませんね。兄上。あんまり変な所には連れていかないで欲しいでやがります」
「ああ分かったよ。気が済むまで、散歩してくるから」
「すみません。お願いします、一真さん」
「では、行ってくる」
って、美空の奴はもうあんなところまで行っていた。俺は走り出したけど、秋子も大変でやがりますねと同情はしていた。夕霧たちと別れたあと、美空について行く俺だった。俺達が足を踏み入れたのは、甲斐の目抜き通りらしい場所であった。
「相変わらずだな、美空」
「少し城下を見て回りたかったのだから、ちょっとぐらいいいでしょう」
「まあな。俺がついて来たんだからありがたく思え、護法五神をあまり困らせるなよ」
秋子たちにはああ言ったが、美空だって躑躅ヶ崎館は色々と思う所があるのだろう。気持ちの整理しに町歩きなら、最初から言えといいたいくらいだ。それと護法五神が困っている事は本当だ。美空やここにいる城下の人々には見えないけど、俺の周りにはいるのだから。
「一真は甲府の城下は?」
「何度か歩いたことはあるけど、それに城下を知るのも情報の一つだ」
「やっぱり一真がお目付け役でよかったわ」
「で、どこへ行きたいんだ?」
「どこでもいいわよ。少し歩きたかった訳だし」
「じゃあ、適当に歩くとしよか。迷子にならないように手を握れ」
「え!・・・・いいの?」
「おいおい。俺を誰だと思っているんだ?恋人で未来の妻になるんだから、夫婦だったらそれが自然だと思うぞ」
と言いながら、手を出したら顔を赤くなりながらも手を出してくれたのだった。それで手を握ってから話をしたら、俺が来てからの春日山は相変わらずのようだ。春日山の手勢が残っていたからか、もう一度集めるよりかは早いと言っていた。あと空は春日山で留守番だ。会いたかったけど、それが正しいと思ったからだ。
「愛菜も相変わらずなのか?」
「ええ。一真が甲斐に行っちゃってからは、止める側であった一真がいないからなのか。一真と会う前の秋子が頭を抱えていたわ」
「そりゃそうか。俺が散々これで叩いたからな、頭抱えるのも分かる気がする。まあ俺がここに来てからは、随分と長く会っていないと思ったな」
「色々ありすぎたのよ。春日山を取り戻したのより、時間が掛かりすぎなのよ」
「そういえば、こうして手を握って一緒に歩くってのは初めてだよな?」
「そ、そうね。一緒に歩くならまだしも、手を握ってというのは」
越後に着いてからは、ずっと陣働きだった気がするし。
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