二十三章
公方逃走×風林火山
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・」
「一真隊は」
「いまだ報告なし!」
「本陣で迎え撃つ」
「はっ!」
「・・・・風林火山を使う」
「総員、出撃用意!本陣詰めの武田の兵よ!お屋形様の言霊、しかと受け止めなさい!」
いよいよか。初めて見るが、何となく分かる。それに前、威力を少し上げといたからな。光璃の奴は集中しているようだ。
「其の疾きこと風の如く。其の徐かなること林の如く。其の侵掠すること火の如く。其の動かざること山の如し。・・・・人、其れを、風林火山と云ふ」
「風林火山の加護と薫陶を受けし武田の精兵たちよ!その身命を賭して、今こそお屋形様の礎となれ!総員、突撃ぃっ!」
「うわー。やっぱり風林火山、使いやがったっすね。あれ厄介なんすよね・・・・。なんかボソボソ言うだけで兵の力が二倍とか三倍とか、反則っす。・・・・大声で言ったら十倍とかなるんすかねぇ」
「・・・・どうしますか、姉御」
「ま、やる事は一緒っす!御大将の七手組一番隊は、どんな時も正面からぶつかって、ただひたすらにぶち抜くだけっすよ!総員、突撃っす!柿崎弥次郎の独壇場っすー!」
一方一真隊は、俺無しで美空たちの所に向かっていた。そしたらいつの間にか後方から一葉の旗である二つ引き両があるのを気付いていた。妙に距離を取っているから、不思議と思ったら、俺の声を一真隊の奴らに言った。
『お前らはそのまま真っ直ぐ行けー!後方の一葉たちは俺が説教するから』
「この声は、どこからですか?」
「恐らく私たちの頭に直接言っていると思います。一真様曰く念話だそうで、小波さんのとは違い道具無しでも伝えることができるものだと」
と言いながら俺が馬に乗っていると幻影を見せてから反転した俺だった。こんなところでビビりなのかとか、富士川の平氏も根性あるとか。今回は悪い事をしたことに自覚はあるようだったけど。反省しているように見えたが偉そうな逆切れをしているようだし、お仕置き確定だ。
「一葉ぁぁぁぁぁ!!!!!」
「は、はいっ!」
「一度だけブッ叩かれろーーーーーー!!!!」
『バシィィィィィィィィイン!』
といって飛びながらの大型ハリセンを持ってから、思いっきり叩いた俺であった。一方叩かれた一葉はあまりにも衝撃が強すぎたのか、頭を抑えながら泣いていた。
「一真様の怒りの攻撃、ですか。それともさっきのことも全部聞いていたので?」
「ああ。全部聞かせてもらった。一真隊に合流しようとしたり、小波のを潰した件とか怒られるのが恐くて逃げ出したとか。ぜーんぶ聞かせてもらった。まあ今回はこれで勘弁してやるからいつまでも泣いていないで立て」
と言いながら叩かれたところを回復させてから、涙を拭いてやったけど。
「・・・・・
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