二十三章
海津城での軍議
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の言葉に兎々と薫は力強く頷くが、俺は僅かな不安がある。相手は美空だ。それも俺の妻でもある護法五神を召喚できる強者だ。まあ黒鮫隊は出さないでおくが、何かあったら出番というけど、出番は上空だな。MSパイロットは機体に乗っての待機任務だし、IS部隊もパイロットスーツだけどIS用に改良してるからな。
「明日の暁と共に、攻撃を開始する」
光璃の一言でその日の軍議は終了した。
「・・・・なるほどね」
「どうかしたか?美空」
「ああ、一葉様。あれ見てよ、あれ」
「海津城じゃな。それがどうかしたか?」
「海津城でね、炊事の煙がやたら多く上がってるんですって」
「ここからそのようなか細い煙が見えるのですか?半里は離れておりますぞ」
「見えるわけないっすよ。軒猿からの報告っす」
「・・・・相変わらずお人が悪い」
「気に入らないわね」
「何がじゃ。本当の事であろうが」
「別にその事じゃないわよ」
「きっと明日出撃してくるんすよ。柘榴たちが動かなかったから、後ろから一真さんが春日山みたいに奇襲でも掛けてくるんすかね?」
「バカの一つ覚え」
「向こうが教えてくれておるのじゃ、ありがたく利用させてもらえば良いだけではないか。何が気に入らん」
「罠の可能性を警戒しておいでか」
「そんなの別にどうだっていいわよ。罠なのは明らかだから、うまく逆手に取ってやれば良いだけだもの」
「・・・・・では何が気に入らん」
「ウチのやり方を猿真似してるのが気にくわないのよ。前に犀川でやり合った時は、出陣前だからって炊き出しの量を増やしたりしなかったのに!むかつく!」
と言っている間に、俺らは夕食を手伝った。今回は俺ら黒鮫隊の出番はなさそうだから、とっておきのを作っておいた。だからなのか、炊き出しの煙が多いと美空が言っていたと聞いたが。まあ俺らは兵に少しでも力になるように、食事もバックアップ態勢のままだし。
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