二十三章
武田勢の出陣と長尾勢の行軍
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となった音は何やら懐かしい音だったと共に空間から小型の鳥みたいなのが出てきた。
「いったぁぁぁぁっ!この感触はまさか!主様か!」
「ようお前ら。久しぶりだなと言っておく」
「鳥が喋った!」
「あなたは一真の何?」
「そういえばまだ自己紹介していなかったな。俺の名はドライグ、赤い龍ドライグだ。相棒の使者として来たわけよ。それと一葉よ、そんなことで落ち込んでる暇があれば、前へ向けと言っていたな。それと今後のために言っておくが、二条のときのアイツらが来るからもし来たら即刻逃げろとの相棒から推測と予報だ。二条のあれと言えば分かるよな?相棒が散々殲滅してきたアレだ。じゃ、俺は相棒が言ってたのを伝えたんで相棒のとこに行くぜ。じゃあな!」
と言って、空間の中に入ったドライグと名乗った龍は消えたあとに。一葉は地味に痛そうにしている間に、向こうはどの程度兵を用意するかを聞いていたようだ。こちらが八千ならあちらは一万五千なのではと。それに小波のお家流がなくとも、会話は聞こえる。根拠は光璃も美空も相手の癖を知っているからなんだと。
「まだじーんとするが、見抜いた割には少ないの。倍おらんではないか」
「一真のあれは経験しているから分かるわ。それに一万五千はまともにとらえて一万五千ではないから」
「さすが一真様のあれはもう畏怖しておりますな。当代最強と言われる武田軍団故に、ですか」
「最強は越後っす!」
「まあそんなとこね。こっちも指揮でうまく翻弄してやるけど」
「劣勢の割には随分と楽しそうじゃな」
「当然じゃない。八千と一万五千の戦いとか、燃えるでしょ?」
「酔狂な」
「あら。人のこと言えるの?公方様」
「ふむ。そう考えると、何やら楽しくなってきたの」
「・・・・と、なにやら物騒な話をやっておりますが。この戦いの意図をお忘れなきように、公方様」
「忘れてはおらん。主様に折檻を・・・・・」
『パシイィィィィィィィィイン!』
とまた後ろから叩かれた一葉であったが、今度はドライグじゃなくて一真の声だった。そしてハリセンと説教をし終えると、今度は美空にも言った。
「一葉と同じように言うが、そちらの本当の作戦。忘れるなよ?忘れたら神の審判が下ると思え」
光璃を泣かしてごめんなさいとか、武田を泣かすとかだったので、長尾勢はハリセン叩きのセールとなった。そしたら松平の遣いを名乗る者が美空に書状が来たのは説教を終えてからだった。
「もらおう。・・・・二通あるわね。こっちは、公方様宛てですって」
「葵が余に用などなかろうに。越後におる間も使いの一つ寄越さなんだぞ?」
「何が書いてあるんすか?」
「ただの礼状よ。『遠回りで大変でしたが無事に
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