二十二章 幕間劇
垣根の修理×美味しいご飯
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・・光璃は、何もしていない」
「光璃が支えてくれなかったら、こんなに早くは終わらなかった。光璃は気付いて直したいと思ったから直せたこと。俺はそれを手助けしたことに過ぎない」
俺だったら、部下を呼んでやるか。ここまでは直せないのであれば、手っ取り早く再生の力を使うが。
「一真・・・・。・・・・・」
「ふふふ・・・・」
せっかくいい雰囲気なのに、何でこんな時に鳴るんだか。まあ力仕事をしたから自然と腹も減るか。
「・・・・・お腹空いた?」
「そうだな・・・・。今はちょうどお昼だし、光璃は?」
「・・・・まだいい」
「そうか。なら、もう少し後にするか。俺は光璃と一緒に食べたいけど、ダメかな?」
国持ちや上級武士になると、食事を一緒にする相手も色々と決まりもあるという。光璃は俺の妾だから、こういうこと言ってもバチは当たらんだろ。その前に俺は神仏だけどな。
「ううん。光璃もご飯、一緒がいい」
「じゃあ、一緒に食べようか」
「一真・・・・」
と何か言いたそうだったから聞いてみると、薫や心の方がいい?と聞かれるから何の事だろうと思った。光璃の質問は主語をすっ飛ばす傾向があるが故に、説明が足りないのがよくあること。薫や心はご飯上手と言っていたが、薫だったらすぐに作れると言った。
「・・・・男は、胃袋でつかむ」
なぜそういうの知っているんだろうな、この子は。
「男が全てという訳ではないよ。光璃と薫で得意な方が違ってもどちらではなく、どっちも素敵な方だ」
「・・・・・・・」
「光璃には光璃の良い所がたくさんあるだろ?」
「でも・・・・」
「料理が上手な女の子も好きだけど、俺も作れる側だから。一緒に作るのもいいけど、ご飯を美味しく食べる女の子の方も好きなんだよ」
「・・・・・おいしく、食べる」
「光璃は薫や心の料理、美味しいと思うだろ?」
「・・・・とっても」
「それにだ。作る側が美味しく食べてくれるのはとても嬉しい事だ。無論一緒に食べている側もね」
「・・・・一真も嬉しい?」
「無論だ。俺は作る側でも食べる側でも嬉しい事なんだよ」
さっきまで曇った表情ではあったが、明るい表情になってきた。光璃には光璃の良い所があるから、そういうのは気にしなくてもいいことだ。
「じゃあさ。落ち着いたら、みんなでご飯を作ろうか?」
「・・・・ほんと?」
「俺や薫に心とかに教えてもらえればいいことだ。それに一真隊も合流すれば、ころもいることだし。料理を覚えたら、俺がお腹空いたときに光璃がご飯作れるようになれるだろ?」
「うん。一真に、ごはん・・・・。食べてくれる?」
「もちろん・・・・。それに教える側もな」
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