二十二章 幕間劇
一真隊及び黒鮫隊の指揮系統
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一度戦ったことがある相手であるのか、徒手空拳で余裕の構えをしている。兎々の動きを読んでいるという感じではある。
「そちらがちょこまかしている奴には言われたくないセリフだな!」
普通なら長期戦だと体力がなくなると思うが、俺は最小限の動いをしているので体力は有り余っている。無駄な動きが多い兎々は、少し疲労しているような感じではある。
「別に桃を出しても構わんが、それだと納得しないから早くかかってこいよ」
「言われたくてもやるのら!」
と真正面から来たので腕を伸ばしてきた兎々の腕を取ってから投げ飛ばした。そこにいたのは春日の目の前だったけど。
「ふう。楽しかったー。春日、兎々の様子はどうなんだー?一応加減をしたのだが?」
「うむ。良い加減をしておる。全く一度負ければ二度負けるとはこの事か」
とまあ俺は春日の方に行くけど、兎々は気絶はしていないがまた負けたのか落ち込んでいた。その前に。
『パシイィィィィィィィィイン!』
とハリセンで兎々を叩いたから、背中と頭にダメージを負った兎々だった。俺が叩く意味を知っている小波と春日に言わなくても分かるけど。
「たく。俺の事を呼び捨てすんなと、何度言えば分かるんだ。で、春日たちは何話してたの?」
「うむ。甲斐の草の話を聞いておったのだ、するとどうだ。武田の草より良人殿の部隊の方が恐ろしいと聞く」
「まあそうか。それより春日も桃食べる?」
「それは頂こうではないか?兎々にはやらんのか」
「俺を呼び捨てにした罰だ。はい、あーん」
「ほう。拙にもして頂けるとは」
「嫌だった?」
「まさか。遠慮なくご相伴にあずかろう。あーん」
春日も、何だかんだで思った以上にノリのいい性格のようで。楽しそうに口を開けてから、俺が切って一口分の桃にかぶりつく。
「春日様!?」
「むぐむぐ・・・・。ほう、悪い気分ではないな。何やら雛鳥にでも戻った気分だ」
「そうか。なら、兎々も食べるか?」
「そんなのいらないのら」
「じゃあ、俺が食べちゃうけどいいのかな?」
「あ、あぅぅ・・・・」
「はい、あーん」
「あ、あーん・・・・むぐむぐ。食べたくなんかないのに・・・・」
「そういう所もまだまだというのだ」
ソッコーで切った桃はまだ残っている。あと食べていないのは、小波だったが断る。だが春日の機転もあってか、ご命令ならというわけでマフラーを緩める小波。
「あ、あーん・・・・・むぐ・・・・」
「美味しい?」
「お・・・・美味しいです・・・・」
またマフラーで顔を隠すがそこが可愛い所だ。
「・・・・で、良人殿。満足したところで、少し良いか?」
「ん?まだ桃
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