二十二章 幕間劇
陽だまりスケッチ
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「二人とも、調子はどうだい?」
「はい。特に問題はありません。準備は順調に」
挨拶側に聞いてみたが、問題はなさそうだった。川中島出立までの準備は、二人がいて問題になる事はほぼないと考えている。元々一真隊は詩乃達に任せきりだ、俺は黒鮫隊の準備についての相談もあるだろう。
「それより、一真様の状況はいかがですか?」
「他の将に対しても情報収集は今の所順調かな。あとは俺ら黒鮫隊の準備もあるが、そういえば今日は珍しいな。薫と一緒ではないのか」
「今は夕霧様とお休みですが」
「夕霧も?珍しいな」
「はい。この間、一門衆の石見守殿とお話させていたのですが・・・・」
石見守殿は確か山高親之だったか。
「夕霧殿が働き過ぎという話になりまして・・・・」
「確かに夕霧は働き過ぎだな」
石見守殿は俺とこの間話したときも、夕霧の事を気にしていた。実際、いくら光璃の補佐で色々と引き受けていると言っても、頑張り過ぎはよくないし身体を壊すくらいだ。そういうのを仕事中毒と言って、ワーカーホリックとも言う。家庭や自身の健康などを犠牲とするような状態を言うことで、過労死が多いとも聞く。そういう奴は無理矢理でも休ませないといけない。
「それで、薫ちゃんとも相談して、こうなったら無理矢理にでも休ませようという話に・・・・」
「幸い、一門衆の出陣の支度は石見守殿が引き受けて下さるという事になりましたので、今日は一日休ませる事が出来ました」
「石見守殿、一真様の話を聞いて驚いておいででしたよ?」
「何て言ってた?」
「少しは夕霧殿も一真様を見習って、うまく仕事を抜けて欲しいと」
「俺はちゃんと働いているつもりなんだが。まあワーカーホリックにならないよう、俺の部下や自分自身もそう思っているが」
「ワーカーホリック?それはどういう意味でしょうか?」
「南蛮語だが、意味として仕事中毒という意味。つまり例えは夕霧であること」
雫は幸い、天守教のだから横文字を言っても発音は取れる。詩乃に分かりやすく言うとそういう意味での納得をした。今の所、俺のすべき事は情報収集ということだし。出陣準備はこの二人に任せる方が早い。
「ところで今日はどちらへ?」
「夕霧の様子見に。薫だけで苦戦中なら加勢してくる」
と言って夕霧のところに行っている間に、会話をしていた薫と夕霧。
「うぅぅ・・・・。夕霧は出陣の準備があるでやがりますよ・・・・?」
「それは石見がしてくれるって言ってたでしょ?ほら、夕霧お姉ちゃんは動いちゃダメだよ」
「それはそうでやがりますが・・・・薫も大丈夫でやがるのですか?逍遥軒衆にも準備がありやがりましょうに」
「逍遥軒衆の支度もウチの皆と詩乃ちゃん達が
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