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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十二章 幕間劇
陽だまりスケッチ
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・・・・・?」

「そう?とってもいい笑顔で描けたと思うんだけど・・・・。お兄ちゃんはどう思う?」

「どう思うって言われても、自然的な笑みでよく描けてると思うが?」

三人で話している間は、ずっとこんな感じな柔らかい表情を浮かんでいたし。薫の筆遣いはなかなかなもんだと思う。

「うぅぅ・・・・」

「・・・・こんな所にいた」

「あ、お姉ちゃん!」

俺達の所に現れたのは、小さな包みを下げた光璃だった。

「一真も一緒?」

「まあな。夕霧と薫の様子見を、今日は休みと聞いたんで」

「何かご用でやがりますか?姉上」

「用兵の検討。一門衆を使いたい」

「え、お姉ちゃん・・・・・!?」

「ほほぅ。いいでやがりますよ!すぐに指揮を取るでやがります!」

「・・・・・・・・めっ」

光璃はそう小さく呟くと、元気一杯に答えた夕霧の額をちょん、とつついてみせた。

「・・・・は?え?」

「ははははっ!引っかかった引っかかった!」

何が起こったのか分からない夕霧は、光璃を見つめたままぽかんとしているけど。俺は爆笑中で、事態が飲み込んだ薫もクスクスと笑いだす。

「用兵の相談は嘘」

「う、嘘ぉ・・・・!?」

「夕霧がちゃんと休んでるか、見に来ただけ」

「あ、姉上・・・・ひどいでやがりますよ」

「おかしいと思ったよ。夕霧ちゃんが今日はお休みするの、お姉ちゃんは知ってるはずなのに・・・・何でお仕事の話を持ってくるんだろうって」

「夕霧は黙ってたら、いつまでも働いている」

「そ、そんな事はないでやがり・・・・ますよ?」

「さっき引っかかったばかりなのに?」

「うぅぅ・・・・兄上まで、酷いでやがります」

「上に立つ者は当たり前のように心配するのは当然の事みたいに、下の者たちも心配すんだよ」

光璃の心配は無理もない。休みの日だって、俺らを甲斐案内してくれたり、他の細かい仕事をしたりと、夕霧を見かけるとたいていは何かをしているからな。

「休めるときは、休み。夕霧はだいじ」

「そうだよ。薫も夕霧お姉ちゃんに倒れたりしてほしくないもん」

「姉上・・・・。薫・・・・」

「それで、何してた?」

「そうそう。お姉ちゃん。夕霧お姉ちゃんの絵を描いてみたんだよ。どうかな?」

「・・・・・」

「夕霧はもっとキリっとしていると思いやがりますが・・・・」

「夕霧お姉ちゃんはああ言ってるけど、今までで一番上手に描けたと思うんだけど」

「いい笑顔」

「だよねー?」

俺に聞かれたが、答えは一つだけだった。良い笑顔と言ってやったから、賛成派が三人いる。幸せそうだと言った光璃に薫はうんうんと頷いていた。一
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