二十二章 幕間劇
光璃の気持ち
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、一度も逃げた事はない。言葉は嘘をつく、でも、した事は・・・・嘘をつかない。だから、一真はそういう人」
「報告で聞いたときと、実際の姿では違うものもある。まあ俺は逃げるという辞書にはないけど」
「うん。思った以上に、心も身体も強き人だった。そして神という噂も会ってみて本物だと証明を受けたから」
通り名を言われるとは思ったが、まあそういう意味では報告通りのなのだろ。歩き巫女も優秀なところだ。
「一葉様の宣言があったから、予想はしていた。予想以上に強い相手と知った」
「まあそうだろうな。そこらへんのとよりは強いさ」
「それに・・・・優しい」
「甘すぎないという解釈でいいのかな?」
「優しいのは良い。限度を知らない優しさは身を滅ぼす、でも一真はそれを知っている。厳しくもあるけど、優しさもある」
それについては、自分でも分かっていることだ。本来だったら死んでいたかもしれない者たちを助けた事自体が、身を滅ぼすかもしれないことだ。それはただの人間だったらの話だ。俺は神で神仏の伝手ならいくらでもある事だ、目の前で瀕死状態でも死なせはしない。
「あとは薫」
「薫も大事だからか?」
「うん。次の戦いは薫も一緒」
「俺にとっては大事な妹と考えている。無事に任務を果たしてくる」
「薫も妾にする?」
「俺にその気はなくても、薫自身はそう思っているんじゃないのか?」
「薫が決めたことなら、幸せになってほしい。でも無理矢理はダメ」
「そんな事をする男だと思っているのか?」
と聞いたら首を横に振った。俺はあの鈍感野郎とは違うからな、北郷一刀とか新田剣丞とかあとは織斑一夏とかな。妾の御免状はあるが、無理矢理はしないしほとんどが相手側だからなのか、光璃はそれ以上は言わなかった。その代りと何だが、光璃は俺の手をそっと取り・・・・。
「信じてる」
光璃が呟いたのは、一言だけだった。まあその言葉だけでも理解はできる。
「ありがとな、光璃」
何に対してだが、まあ俺の妾となった者たちは裏切る行為はしない。
「美空は何とかなる?」
「前にも言った通りだが、一真隊は何とかできるが美空については分からん」
「同じ妾なのに?」
「うん。妾となったあとに、攫われたからな」
「・・・・ごめんなさい」
「もう過ぎたことだ。俺が光璃の考えを理解できないで、鞠を連れて来なかったのと同じ。お相子だ」
武田家には武田家の事情というのがある。それであのタイミングに仕掛けてきたことだから、まあそれも甲斐に来て知ったことになる。
「それに光璃も分かるように、俺らも警戒はしていたし。美空からは変人と聞かされていたからどんな子だろうと知ったのは、甲斐に来て
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