二十二章 幕間劇
光璃の気持ち
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、長尾、武田・・・・いくつもの分かれが起きている所」
「なんならこの先は、合流と収束がある。ということか」
「まだ堤は切れてない。これ以上・・・・雨が降らなければ、そうなる・・・・はず」
「雨は俺の事かな?」
「・・・・(コクッ)梅雨が来れば、御勅使川は釜無川と一緒に氾濫する、流れを変えて、堤を築くには時間がかかる」
「では、次の梅雨は・・・・」
俺の問いに、光璃は無言で首を振る。
「出来ることは、する。でも・・・・出来ない事もある」
まあそりゃそうか。天の采配である梅雨は防げないだろうし、出来るだけの対策をしてから最悪に備えるしかない。俺らのところは予測で備えているからな、この時代の人達なら光璃の考え通りかもしれない。
「雨が俺ならそうならないようにするためさ。まあ俺の挙動で思った以上に大局は変わるときもある。俺が洪水になっても、堤のツテはいくらでもある」
久遠達もそうだが、それ以前に俺の部下や神仏の友たち。以前甲斐を滅ぼしに行こうとしたら、止めてきてくれた盟友たち。
「光璃も、堤になる」
「光璃も頼りにしているぞ。まあよかったとは思っている」
「何が?」
「俺らが裏切るときの事を考えているのかと」
光璃たちが考えているのは、この日の本の未来のことだ。俺らは本来の歴史の流れは知っているがあえて流れを変えている。それが鬼だとしても。
「裏切る?裏切ってどうするの?」
「俺だったら一真隊と合流後に、長尾と武田の両軍を止めに武力介入をするために黒鮫隊と合流。そしてドンパチを始める気とか?それか武田を攻め落とすとか」
「するの?」
じっと見上げる光璃の瞳は、俺の心を見通すように見るが甘い甘い。そういうのはガードしているからな。
「・・・・・」
「・・・・・」
「まあそうするつもりはさらさらないよ、今の時点だったら。無理やり連れて来られてからのときだったらいつでも脱出可能だったし」
今の時点ならそうかもしれないけど、あのときだったらしていただろう。だけど、この世界の流れが教えてくれるからかそうしなかったし。それに鬼と戦うためには少しでも戦力が必要だ。武田が引き受けてくれるのなら、あるいは。
「そういうのは、ちょっと嫌」
「俺自身も思ったが、考えるのも一つだ。俺自身何とか出来ちゃうからな」
他人の挙動ならまだしも、俺自身が何とかしてみせるのも考えたりはする。
「大丈夫。一真は、裏切らない」
「そう?」
「今までの報告で、分かる。詩乃を助けたとき、稲葉山攻め、一葉様の二条、金ヶ崎、景勝と、兼続・・・・春日山。普通なら、逃げておかしくない戦」
「そう考えると、全てが女の子絡みだな」
「でも
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