暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
紅霧異変
Part9 霧雨魔理沙と・・・
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た視線を感じる。
 恐る恐る顔を上げてみた。
 そこには、

「oh・・・咲夜さん・・・」

「こんな所で、何をしているの?」

 最悪の展開だ。こんな所でこの人に会うとは・・・。

「お嬢様から『貴方は侵入者を追ってる』って聞いてたんだけど、なんでこんな場所にいるのかしら」

 なぜか情報がもう伝わっていたようだ。俺が魔理沙を追ってから、まだ十分も経っていないというのに。

「それに初見の奴は貴方にダメージを与えられないでしょうし、怪我なんてないでしょ」

 目の前のメイド長に初見で殺されかけたのだが・・・。という言葉は伏せておく。

「そういえば、貴方の能力って一体なんなの?」

「今更!?」

 つい大声を出してしまった。
 いやだって、そりゃツッコムだろう?ここまで使われてきて、まだ俺の能力について把握してないなんて・・・。

「俺の能力・・・でいいのかな、『100と0を操る程度の能力』です」

 一応は味方だし、とりあえず話す。
 すると咲夜の顔は、何かを思い出したかのような苦い表情に変わった。

「えっと、何か?」

 何か変なことでも言ってしまったのだろうか?と危惧して、被害が出る前に自分から聞きに行く。そして元凶が発覚次第、謝罪して許してもらう。
 だが、咲夜は何かを頭から払い落とすかのように首を横に振るい、否定する。

「いや、なんでもないわ。それより早く侵入者を撃退しなさい」

 そう言うと、咲夜は踵を返して倉庫のような部屋から出て行った。
 いつもより少し優しい気が・・・。と少し不審に思いながらも、空いた手で包帯を探していく。
 倉庫の中にある木箱の中。壺の中。棚の中。ありとあらゆる場所を漁っていく。
 だが

「見つからない・・・か」

 と、そこで少し違和感を覚えた。
 包帯との距離を縮めて、この倉庫に来た時には確かに包帯は目の前にあった。
 だが、今は無い。
 あの包帯に手を伸ばした時、視線を感じて顔を上げると、そこには咲夜がいた。
 つまり、位置的には俺・包帯・咲夜という立ち位置だったということ。
 そして、この倉庫には咲夜以外の生き物は一切入っていない。
 だが俺は包帯に触ってないし、包帯が独りでに動くわけない。
 つまり・・・。

「咲夜が持っていきやがったのか・・・!」

 まさか、俺がサボろうとしていることを察知して・・・!?、と深読みしてみるが、何も変わらない。
 これではサボれない。
 さて、どうするか?と、顎をさすりながら考える。
 魔理沙に勝てない事はさっきの戦闘で把握した。追いかけても無意味であろう。
 かと言って何もせずにサボってたら、最悪、紅魔館から追い出される。そもそも、俺は戦力としてここ
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