第1巻
対テナルディエ軍(2)
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俺らの屋敷では、次の戦の作戦会議をしていたところだった。投影型の地図を見ていた俺達にとっては、別に珍しくともないがエレン達は摩訶不思議な目で見ていた。浮かぶ地図を見ながら敵はどこにいるかまでを把握していたところだ。
「この地図を見ると敵は五千まで減ったか、まずまずだな」
「これではまるで上空から監視されているように見えますな」
「ルーリックの言う通りだ、これはどのような技術なのだ?」
監視衛星からの映像を見る限り、敵兵は五千、こちらはジスタートのを入れると千三百+オートマトン部隊。つまり機械兵と言えばジスタートの兵達には分かりやすい表現ではある。入国している兵士達は、珍しい目で我々の武器を見たりしていた。あとは外に見張りがいるけどね。
「こちらは機械兵を足すと最強とまで言われる部隊だ、矢や槍・剣では破壊不可能なほどだ。あとで試してみるが良い」
「そうします。それより我らの騎兵を百ここに置いて行きますので、残り千二百といったところでしょう」
我らの地図を見ながら配置をするリムだったが、喧嘩を売ってきたのはあちらだから俺らが戦う事になるが、ジスタートに貸しを作っておきたいので騎兵を前にした。敵はモルザイム平原で構えているに違いないと俺が言った後に監視衛星からは、モルザイム平原で構えていた映像を見たのでやはり俺の勘は当たるなと思った。
「テナルディエ家の長男であるザイアンは将としても最悪な奴だ、器も小さい。まあ敵となったとしても勝てる相手だが、俺達の力よりジスタートの力を俺達に見せてほしいところだ。ブリューヌの騎士の力を最大限に発揮できるところに陣を敷いているからな」
「我らが来たのだから、じっくりと見るがいい。ジスタートや戦姫の力をな、ブリューヌの騎士の力というと、あれだったか。鎧と盾で身を固めて突進だったか・・・・」
ブリューヌの騎士は、突進力と貫通力に優れていると言われている。厚みのある鉄の鎧で全身を隙間なく固め、右手には重量のある長槍を持ち、左手には革で補強した木製の長大な盾を構えるスタイルだ。あの盾は分厚い樫板を張り合わせているもので、頭部から腰までを覆ってしまえるほど大きい。非常に重いが馬上にあればほぼ全身を守れるはずだった。この格好の騎士が並んで一斉に突撃するのが、ブリューヌの得意とする形だがこちらとしては意味がない盾と鎧だなと思うほどだ。
「ブリューヌ王国は盾があるから無敵と思われがちだが、俺らの銃はその盾を貫通してしまうほどの威力を持っている。が、せっかくエレン達が来てくれたのだから、第一陣は譲ってやる。ただし第二陣と本陣は俺達の指示で動いてもらうぞ?公国の主であろうとも、大公の俺には逆らえないと思うが?」
「戦姫の上位はジスタート王とプトレマイオス神国の者達だからな、第一陣
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