第1巻
城下町散策
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ぬいぐるみは麻袋に入れて俺が背負い、リボンはエレンが髪留めとしてつけていた。
「白銀の髪には似合うもんだな」
「そうか、こういうのはあまり興味がなかったし、一人で来るから誰かに見せようというような事はしなかったが、これはこれでいい気分だ」
「で、このぬいぐるみは誰の土産だ?」
「それはリムの土産だ。帰ったら怒鳴られるのがオチなのでな、機嫌を取るにはこれしかなくてな」
ほほーう、いい事を聞いたな。あとで熊のぬいぐるみを創ってみるかな?風の精霊からは相当なコレクターだと聞いている、アリファールからではなく風の精霊にな。探索や他人の趣味なども大抵は精霊に聞いている。そんでエレンのおススメの店を案内されてから、空いてる席を見つけたエレンは俺を呼ぼうとしたら足を止めたのだった。それは店内にいる客の会話が聞こえてきたからだ。
「ブリューヌはどうだった?」
「いやあ、ありゃいつ内乱が始まってもおかしくないな。それと内乱を収めてほしいと願う民がいるからか、プトレマイオス神国に行く使者を頼るらしい」
聞かれた男の話にならないように首を振るが、同時にプトレマイオス神国についても話題として上がっていた。
「元々、ガヌロン公とテナルディエ公は、王様を無視して好き勝手にやっていた訳だが、それがよりひどくなっている。逆らう村は焼き払い、町も荒らす。あとは噂何だが従う姿勢を見せた貴族達には勝手に官職や新たな爵位を授けたりもしてもらっているらしい、すっかり王様気取りとなっているんで、それを何とかしてもらってほしいと願ってブリューヌ王国内にいるプトレマイオス神国の者に頼んでいるらしい。あそこは神が住んでいるとも噂のある国で、一度攻めたらあちらが駆逐されたっていうからな」
「だから、お前ももう帰ってきた訳か。で、プトレマイオス神国の対応はどうなのよ?」
「今の所は音沙汰無しだが、王様気分になった貴族達が謎の雷で死んだり謎の事故死で呪われているそうだ」
エレンは無言で店を出てから、満席だと言って適当なところへ行ったけど、その会話はこちらでも聞こえている。謎の雷に謎の事故死は全てこちらからの神罰である、じゃないとこちらが動くとすれば潰しにかかってくるからな。なのでこちらには関係がないかのように、罰しているけどな。神は全てを見据えているので、神国としては調子に乗っている奴を片っ端から神罰をしている。
「そういえば私に聞きたい事があるというのは何だ?」
話題が無くなり一段落したと思えばそれかと思った。まあエレンに用事があると言って何もないんじゃここにいる意味はないのでな。
「なあに俺らの創造神様が創った七つの『竜具』はちゃんと機能しているのかなと思ってな。アリファールは風を操るし、意志を持っていると
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