第1巻
今後について
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のだろう。
旗の下にはいつでも剣を持てる位置に剣があった。書類に視線を落としていたけど、書類を丸めてから手慣れた手つきでゴミ箱に投げたのだった。
「紙は貴重なのですから、無駄遣いはなさらないで下さい」
気を付ける、と叱られていたがどうやら紙も貴重なアイテムらしいな。俺らの国には有りまくりなのだが、この世界では違うらしい。しばらく待つとようやく仕事を終えたようで、ペンを置き長剣を手に取ってこちらに来たのだった。
「昨日はすまなかったな」
神妙な態度で頭を下げられたのだからそりゃ驚くって、ここの主が簡単に頭を下げるとは。リムの方を見るが、顎を引いていたので素直にエレンの方を向けという感じだった。
「何の事だ?」
「ヴォルン大公に貸した弓の事だ。特に考えず兵に任せたが、まさかあんな粗悪な弓を渡すとは思わなかった」
「アレの事か、やはりあれは悪い弓のようだな」
ジスタードで標準ではなく、やはりわざとだったらしい。次に聞いた時はマジ?と聞き返す程だったが、戦前に刈り取ったのを思い出せば軽い事だなと思った。
「あれを考えつき、実行したのは三人だ。頸を刎ねておくから・・・・」
「ちょっと待ちな。あんなしょうもない悪戯くらいで首を刎ねるのか?」
「悪戯、って・・・・ヴォルン大公は怒っていないのか?あの三人は多くの者が見ている前で大公を笑いものにし、不名誉と屈辱を与えようとしたのだから死を持って償わせるべきだろう」
確かに兵士達の前で不名誉と屈辱を与えたが、その後からは非を認めたかのような驚き振りではあった。既に過ぎた事だから怒りはしないが、エレンの視線でどう答えようとしたら代わりにドライグが答えてくれた。
「今回は相棒の顔で勘弁してくれないか?俺もあれはしょうもない悪戯で怒る程、俺の相棒は器が小さい訳ではない」
『竜が喋った!』
「そういえば龍は喋らないんだったか?だが俺のドラゴンは喋るし俺の相棒だ、ドライグの代わりに答えたが今回は俺の顔で勘弁してほしいな。それにあの後きっちりと腕前を見せたのだからな」
「ヴォルン大公が言うのであればそうしよう。だが『二度目はないだろう?』ああそうだ、神は一度目だけだと聞いている」
俺の頭上にいるドラゴンに興味があるのか、じっくり観察したいと言ったのでドライグは飛んでいき何もない机に着地してエレンとリムはゆっくり観察していた。ドライグの目から映るエレンとリムを俺とリンクする事で、そう見えるようにしてからか二人共胸は大きいんだなと思った。まあ戦場でも思ったが、じっくり観察後に俺の頭上に戻ってきたドライグだった。
「ところで昨日は腕前を見せるために見世物にでもしたのか?それとも戦の時のがまだ信じられなかったからか」
「俺は前者
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