第2部 風のアルビオン
第1章 秘密の小舟
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いうの?」
「我々はハルケギニアの将来を憂い、国境を越えて繋がった貴族の同盟さ。我々に国境はない。ハルケギニアは我々の手で1つになり、始祖ブリミルの降臨せし『聖地』を取り戻すのだ」
「バカ言っちゃいけないわ」
フーケは薄ら笑いを浮かべた。
「で、その国境を越えた貴族の連盟とやらが、このこそ泥に何の用?」
「我々は優秀なメイジが1人でも多く欲しい。協力してくれないかね?『土くれ』よ」
「夢の絵は、寝てから描くものよ」
フーケは手を振った。
「私は貴族は嫌いだし、ハルケギニアの統一なんかにゃ興味がないわ。おまけに『聖地』を取り返すだって?エルフどもがあそこにいたいって言うんなら、好きにさせればいいじゃない」
黒マントの男は腰に下げた長柄の杖に手をかけた。
「『土くれ』よ。お前は選択することができる」
「言ってごらん」
「我々の同士となるか、ここで死ぬかだ」
フーケは笑った。
「選択じゃない。強制でしょ?」
男も笑った。
「そうだ。我々と一緒に来い」
フーケは腕を組むと、尋ねた。
「あんたらの貴族の連盟とやらは、なんていうのかしら?」
男はポケットから鍵を取り出し、鉄格子についた錠前に差し込んで言った。
「レコン・キスタだ」
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