ルームメイトは更識簪
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学校が終わる。
行きは家から来たが、戻る場所は寮だ。やることはないので寮に行くことにする。二人部屋と聞いているので織斑と同じかもしくは1人部屋になるだろう。
部屋は0093と聞いている。逆シャアかよ。
鍵を受け取り、部屋に行く。開けてみると誰もいない。ただ、荷物は搬入してある。心当たりのないものもあるので、ルームメイトのものだろう。
それにしてもここはホテルかよ。立場上、こんなところには慣れているが、一般生徒には荷が勝ちすぎているように感じる。
何か申し訳ないような気がしたので、勉強することにした。とりあえず東大の過去問とノートを荷物から取り出し、机に向かう。もう何度も解いているものだからすらすら解けるが、暇潰し程度にはなる。
そうしていると、ドアが開いた。織斑かと思っていたが、予想は大きく外れた。
「…まさか、同室とか言わないよな…?」
立っていたのは紛れもなく女子だった。
「え…あ…、うん」
じょ、冗談じゃ…、という現実逃避は避けて現状に対する対策を考える。
「ちょっと先生のところへ行ってくる」
直談判することにした。いくらなんでもこの状況はまずい。
「あっ…」
彼女が何か言おうとしていたが、聞かなかったことにした。
舎監室にいたのはまさかの織斑先生だった。おい、まじかよ、夢なら醒め
「何だお前か。どうした?」
「部屋割り、間違ってませんか?本来なら1人部屋か織斑と同室のはずです。なんで女子と同室なんですか?」
「何だ、そんなことか」
「そんなことって、相手がすごく困っているんですが…」
「悪いが、お前たち男子の入学というイレギュラーの事態で、さらに運の悪いことに荷物の搬入が大きくずれた結果、織斑と別室になった。現状、空き部屋はなく、荷物を移すだけでも時間がかかる。しばらくの間我慢してくれ」
「僕はともかく、相手が困っているんです」
「我慢してくれと伝えてくれ」
「話のわからない人だ…」
「こっちだって事情がある」
「なら僕は自宅通いでいいです。相手に迷惑をかけたくないですから」
「残念だが、父上殿から寮に入れておくように言われている。諦めろ」
「……わかりましたよ」
交渉決裂か
仕方ないから自室に戻る。彼女に事情を話さねばな…。
自室に戻ると、彼女はテレビを見ていた。
「間違いじゃないらしい。すまんが、しばらく我慢してくれとのことだ」
「…いい、私は気にしない」
「ところで自己紹介がまだだったな。俺は黒鉄和也だ」
「私は更識簪…」
更識…、どこかで聞いた名だ。
「短い付き合いになるだろうが、よろしくな」
「うん…」
それだけ言っ
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