マクロスF
0793話
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って行く。
この辺が今の量産型Wの限界だろう。もしこれがエキドナであれば、戻る時にどうするのか、という風に聞いてくるだろうに。
去って行くエアカーを見送りつつ、建物の中に入っていく。
当然の如く量産型Wがおり、俺を見た瞬間に敬礼してくる。
「開けろ」
「了解しました」
短い命令に従い、早速認証カードとパスワードで扉が開けられた。
ちなみに、脱走防止用として存在しているのは量産型Wだけではない。建物の裏には24時間態勢でメギロートが待機しているので、生身で逃げ出すのはまず無理だろう。
いや、逃げ出してもここがホワイトスターである以上はリュケイオスを使えなければどうしようもないんだが。
尚、リュケイオスに関しては今回の俺の酔っ払って転移したのを受けて、俺限定だが使用時にアルコール反応がある場合は起動しなくなっている。
……まぁ、俺だけにそんな仕掛けがあるのは正直どうかと思うが、さすがにあれだけの失態を晒してしまってはな。
「おや、アクセル代表。お久しぶりですね」
建物の中の、すぐ近くにあるソファへと座り、足を組んでTVを見ていたレオンが俺に視線を向けて声を掛けてくる。
こいつ、随分と寛いでるな。
「貴方が来たという事は?」
「ああ、お前が俺達に従うと判断したとエザリアから聞いていたからな。……言っておくが、魂に直接刻み込まれる契約だ。上手い具合にどうにか誤魔化す……なんて真似は出来ないぞ?」
「ええ、理解してますとも。ですが、このままフロンティア政府に引き渡されるよりは何倍もマシですから」
薄い笑みを浮かべてそう告げるレオンだが、こいつのしてきた事を考えればとても信用出来ない。
ともあれ、嘘か真かはともかく本人の了承を得たので、早速とばかりに空間倉庫から鵬法璽を取り出す。
「これ以後はシャドウミラーに所属し、真摯に向き合い、決して意図的な不利益をもたらさずに組織に忠誠を尽くすのなら、自らの名において誓いの言葉を述べろ」
鵬法璽を見たレオンが、額に汗を浮かべながらこちらを見ている。
封印級のマジックアイテムだ。魔力を感じる能力が無くても、圧倒される何かは感じているのだろう。
だが、やがて唾を飲み込み口を開く。
「シャドウミラーに所属し、真摯に向き合い、決して意図的な不利益をもたらさず、組織に忠誠を尽くす事を、レオン・三島の名において誓う」
その言葉を口にした瞬間、間違いなくレオンの心に楔が穿たれた。
絶対にどうする事も出来ない楔が。
その後、レオンの部下達とも同様の契約を結び、影のゲートを使って居住区画へと戻るのだった。
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