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ストライク・ザ・ブラッド短編
浅葱 夢
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常夏の人工島、絃神島。
そこは本島から離れた位置にあり、近代工業と魔術が進歩している街である。その街を行き交うのは、普通の人間と異常の人外。


それぞれが境界を張って生活しているものの、治安が悪いのか度々事件が起きており民間人を困らせている。正直に言えば、イベント事以外では訪れたくない人工島である。


そんな街の中にある彩海学園。
常夏の熱量にやられて項垂れる男、明人は教室の片隅でぼやく。


「くそっ、さっさと終わってくれよ。」


彩海学園の教室。そこで彼は補講を受けていた。


本当ならば友人の暁古城も一緒なのだが、今日は何やら用事があるらしく欠席だそうだ。
その古城の場合は、単純に出席不足。世界最強の吸血鬼さまは、この日射を理由に寝坊しがち&事件に巻き込まれまくりで、授業を欠席する事が頻繁なのだ。
その理由は、転校生・姫柊雪菜が原因で。今回欠席の理由も、彼女と一緒に事件解決に向かっているのだから欠席なのだ。


あの二人は夫婦なのかと言わんばかりに何時も一緒で、ラブラブなので何も言うまい。


一方で、明人はそういった体質を持ち合わせていないサボり常習犯。授業自体がつまらないと思い、屋上に逃げ込んでいるのだ。
その悪さが目立って、こうして補講を受けている訳だ。


何時もなら逃げられるはずが、今回は渋々受けてしまっている。
その理由は、この視線の先に映る女性―――那月ちゃん先生のせいだ。彼女を前にすれば、自分達生徒は凡人の域と扱っていいほどに、彼女との実力差は歴然なのだ。


「なぁ那月ちゃん、まだ終わらないの? 今日は浅葱と待ち合わせがあって」


とりあえず言い訳をしてみても。


「教師をちゃん付けで呼ぶな馬鹿者。そんなに部下の姫柊雪菜が恋しいのなら、さっさと終わらせて追い掛けに行けばよいだろうに。」


教壇に立って自分を監視する存在が、断固拒否と阻んでくる。


明人は姫柊と同じく、古城を監視するために絃神島に来た人間。本来ならば彼らに同伴しなければいけないのだが。


後輩の姫柊曰く、『私と先輩で大丈夫ですから、明人さんは補講に集中してください。』―――二人きりが良いらしい。
それを偶然聞いた藍羽浅葱曰く、『だったら、この後暇でしょアンタ。ちょっと買い物に付き合って欲しいのよ。』―――ならばデートを優先していこう。


だがそれを阻む鬼教師曰く、『その前に、だ。お前はまだ私が出した課題が終わっていないだろう。付き合え、お前の大好きな二人きりシチュエーションだ。』―――合法ロリ相手はちょっとご遠慮したいですが、仕方がない。


ということで、こうして受けている。


「先生違いますよ、俺が好きなのは浅葱ですってば。先生が歳
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