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Fate/EXTRA〜もう一人のアーサー王〜
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た後、さっき慎二と話していた女子がこっちに歩み寄ってきた。黒い髪のツインテール、赤を主にした服に黒の短いスカート。他の学生とはまた違う服装でとても目立っている。

第一印象がとにかく派手としか言いようがなかった。

「あなたが慎二の対戦相手?」

女子は愛想の良い笑みを浮かべながら俺に話しかけた。何の目的がなのかは分からないが、とりあえず頷いてみる。

俺が頷くと、女子はへーと言いながら俺の体をまじまじと見る。いくら女子とはいえ、こんなに舐めるように見られると落ち着かない。と言うより気になって仕方ない。

「な、何?」

質問しても、彼女は無視し黙って俺の体を見ている。あまり自分の体を見られているというのはあまり良い気がしない。何か一言ぐらい言ってくれればまだマシな方なんだが…。

少し愚痴を心の中で零し始めた時、女の子はやっと口を開き始めた。

「思ったより普通ね」

「……」

それは彼女の呟きなのかそれとも俺への当てつけなのか、彼女はそう言うと俺の体から顔へと視線を移した。

「顔も平凡……あなた、本当にイレギュラーで参加した魔術師?」

「……」

言葉にトゲがある言い方ではあるが彼女の言う言葉には心当たりがあった。イレギュラーで参加した、以前にも言峰神父が言っていた。俺がイレギュラーでこの聖杯戦争に参加したと。それをこの女の子が知ってるていうことは意外と俺のことが有名になっているのか…。

いや、下手なことは考えない方が良い。とりあえず女の子の質問に答えなくては。

「そ、そうだ」

俺の答えにやや納得してなさそうな表情をしているが、そう…と言った。少し間が空くが、気分を入れ替えるようにフッと笑みを作った。

「いきなり変なこと聞いちゃってごめんなさい。私、遠坂 凛(とおさか りん)よ」

遠坂っていう女の子はそう言いながら握手を求めてきた。少し戸惑ったが彼女自身悪い人物ではないらしいし自己紹介されたならこっちも返すのが礼儀だ。

俺も彼女の手を握った。

「白羽 優。よろしくな、遠坂!」

「よろしくね。白羽君」



握手を交わした後、ふと俺は気になった事を口にした。

「そう言えばなんで俺が慎二の対戦相手だって分かったんだ?それに俺がなんでイレギュラーで参加した奴だって分かったんだ?」

「一辺に質問しないで。こんがらがっちゃうわ」

遠坂は腕を組んで、答えた。

「さっき慎二と話してる時あなたジッと慎二を見てたでしょ?こそこそと見つめるなんて大抵対戦相手かその人に恨みを持っている奴ぐらいでしょ。あなたのさっきの態度からしてそんな恨みを持つようなタイプじゃないし、対戦相手なら納得できる」

「だから俺が対戦相手だって分かったのか?」
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