第三十九話 彼女達の戦い3
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
しばらくしてレイヤーは帰ってきた。
傷だらけではあったがちゃんと帰ってきた。
次にパレットが向かったのはドロップ・デッド。
プレート境界廃棄処理施設であった。
マグマを利用した処理施設は、ミッションを開始した直後から高温を肌で感じていた。
地熱が金属管を通って各所に届き、捨てられた残骸を尽く焼き尽くす。
一瞬で金属の塊を溶かす炎のまがまがしさは、地獄の業火を彷彿とさせた。
レプリロイドの墓場にここ以上に相応しい場所はないだろう。
パレット「やっぱり、嫌な気分だなあ…」
深い穴をトントンと降りていく。
軽やかなジャンプは華麗で、戦場の殺伐とした空気には馴染まなかった。
戦乱の世でなければ、彼女はきっと、もっと微笑ましい場所で踊っていただろう。
彼女の幼い外見も相俟って、余計に悲惨であった。
アイリス『後少しで終着点だから頑張ってパレット』
パレット「はい」
アイリスのナビゲートを受けながらパレットは少しずつ確実に先へ進んでいく。
アイリス『ターゲットのバーン・コケコッカーは耐熱性能に優れ、炎を操る能力に長けてるの。また、相手の攻撃を利用して自らの能力をパワーアップ出来るらしいの。パワーアップはクラッキングで解除出来るの。パレットの場合、ショットを連続で放てばクラッキング出来るから』
パレット「分かりました」
パレットはアイリスの指示に従いながら、奥へと進む。
ボスは処理場最深部にて荒々しい姿を晒していた。
炎を纏い、こちらを睨み据える姿は恐怖を抱かせるが、パレットは毅然とした態度でコケコッカーを見つめる。
コケコッカー「誰だ…ここは子供の来るような場所じゃないぞ」
パレット「子供じゃないですよ。私にはパレットっていう名前があります」
コケコッカー「ふん…お前の相手などする気はないわ」
コケコッカーは演説するように両腕を広げた。
パレット「…………」
コケコッカー「…此処が何なのかは、お前には分からんだろう。ハンター共にイレギュラー呼ばわりされ、無念のうちに捨てられたレプリロイド達の墓さ!!」
マグマが身をもたげた。
イレギュラー達の無念の叫び声が、地獄の業火に変わったかのような灼熱。
パレット「知ってますよ。あなたはイレギュラーの復讐をするつもりなんですか?」
コケコッカー「そうだとも!!」
パレットの言葉にコケコッカーが目を見開きながら叫んだ。
コケコッカー「イレギュラー呼ばわりされ、無念のうちに死んでいった者達!俺はそいつらの仇を討つために立ち上がったのだ!!」
言下に空
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ