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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百四幕 「泣きの一回使用済み」
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わー!ダメ!ダメですよー!!あの中入ったら戻ってこれる保証ないんですから!!増援を待ちましょーよ、ね!?」
「清浦のいう通りであります!今は耐え忍んで好機を待つべきであります!!」
「黙っていてくれ!これは家庭の問題だ!!うおぉぉぉぉ!!弟も助けられんし同級生も助けられんでなにIS操縦者かぁぁぁーーー!!」
清浦と加藤の現役自衛官2人がかりで抑えているにも拘らずそれを引きずって前進しようとする17歳。辛うじて理性は保っているのかジョウはISを展開していないが、引き留める側がISを展開して漸く均衡が保たれているあたりが恐ろしい。
そんな3人を遠目で見ながら、黒田は深刻な面持ちでISのチェックをしていた。それは撃墜された祇園寺のISであり、レーザー兵器でかなり装甲を焼かれている。
「手ひどくやられたな。あさがお部隊の初陣は土か……我々は結局何一つ解決できていない」
人質救出は頓挫。
テロリストには敗北。
挙句、学園の勢力に助けられた。
実戦を前提としていた祇園寺達の完敗だ。自衛隊のメンツは丸つぶれ、出撃前に冗談交じりに語ったあさがお部隊の解散も本気で考慮されるほどの大失態だろう。
結局、人質を取り込んだ巨大な影の正体がわからないまま彼女たちは待機している。山に出現した巨大な影の穴から目標を救出する方法に関しては、偶然にも学園側にいたらしい篠ノ之博士含む増援が到着するまでは手出しをしてはいけないとのお達しだ。
肝心の隊長はいまだに気絶している。日本でも指折りの実力であり、黒田も認めるあの祇園寺がテロリストに敗北したとは信じがたかった。倒れた彼女を連れてきたのは祇園寺の学生時代の親友だった言葉だ。今は彼女の看病をしながら歯噛みしている。
彼女は今回の保護対象であるベルーナ・デッケンの護衛をしていたそうだ。彼女もあっさりと出し抜かれてしまった。
不甲斐ない。
誰かがではなく、この場の全員が不甲斐ない。
そして、そんな中で悪ふざけのように陰に突入しようとするあの少年を止めているおかげで後輩2人は一時的にそのことを忘れられている。これは勘だが、あの承章という少年はそれを分かっていてやっているのだろう。年下の男に気を遣われていることもまた不甲斐ない。
だから今は出来ることをやる。祇園寺のIS以外はダメージらしいダメージもないので、深刻な一台に時間を割ける。
「ダメージレベルBか……ギリギリだな。自動修復じゃ全部は直しきれないが、とりあえず動かす分には問題ないか」
損傷チェックを終わらせて自動修復モードをアクティブにしながら、祇園寺と戦ったテロリストの映像データを閲覧する。
戦闘記録を覗いた黒田はふん、と鼻を鳴らした。
「露骨なレーザー兵器にBT、そしてティアーズタイプ特有の青を基調としたカラー。見事なま
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