第3巻
臨海学校初日(昼と夜)
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は俺が経営してる一つで、この旅館のオーナーである。あとこいつらの旅費は全て俺が払ってある、今回は客で来たからな。この旅館は毎年お世話になっていると聞くがな、着物姿の女将さんが丁寧にお辞儀をした。
「はい、こちらこそ。今年の一年生も元気があってよろしいですね」
歳は三十代だが、それ以下だと思っている。仕事柄笑顔が絶えないからなのか、若々しく見える。
「あら、オーナーじゃありませんか。今回は仕事ですか?」
「いや客として来た。こいつらが世話になる」
「一夏、お前この旅館のオーナーだったのか。それにオーナーをしてるのはこの前のレストランもそうだが」
「俺は経営というより、オーナーとしてだからな。だからここも女将さんに全て任してるのさ」
「それではみなさん、お部屋の方にどうぞ。海に行かれる方は別館の方で着替えられるようになっていますから、そちらをご利用くださってくださいな。場所が分からなかったらいつでも従業員に聞いてくださいまし」
女子一同は、はーいと返事するとすぐさま旅館の中へ向かう。とりあえず荷物を、置いてから海へ向かうのだろう。初日は終日自由時間。食事は旅館の食堂にて各自とるようにと。
「ね、ね、ねー。おりむ〜」
この呼び方はのほほんさんだ。振り向くと、例によって異様に遅い移動速度でこっちに来た。
「おりむーって部屋どこ〜?一覧に書いてなかったー。遊びに行くから教えて〜」
「んー、たぶんオーナー室だと思うよ。ここの旅館のオーナーは俺だし」
またあとでなっと言って、俺はオーナー室に向かった。そして扉を開けると、これまた広い部屋だった。あと部屋には温泉付きだからな。荷物を置いてから、神姫達を出した。
「ここがマスターの部屋なんですか?」
「随分と広いんだね、もしかしてここは一人で使うの?」
「とても広いのです」
「マスター、ここで鍛錬してもいいか?」
「アン、アイネス、レーネ、そうだ。ここはオーナー室だからな。あとマイ、鍛錬より海で泳いだ方がいいと思うぞ」
と思い、俺は防水オイルと筆を準備した。昨日塗るはずだったが、荷造りや国連軍の報告書などを見てたから今日塗ることになった。
「まずは、アンからだ。この水着アーマだと結構使うが、まあいいか」
とアンから塗って、次にアイネスとレーネで最後にマイを塗っていたらノックが聞こえた。
「入るなら勝手に入ってくれ」
と言って塗るのに集中していたが、入ってきた人物は千冬だった。俺の作業をしていて、何をしているんだという顔をしていた。
「何やってるんだ?一夏」
「ああ千冬か。海に入るから防水オイルを塗ってるのさ、人間でいうならサンオイルってやつかな」
塗り終わったあとは、扇風機
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