第2巻
五反田家
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絶対ですからね!」
「ああ、絶対な」
その勢いのまま俺と蘭は約束をしたが弾が反論した。
「お、おい蘭!お前何勝手に学校変えることを決めてるんだよ!なあ母さん」
「あら、いいじゃない別に。それより本当にあなた一夏君?ニュースの時と姿や声が違う」
「ええ、正真正銘俺は織斑一夏です。歳は24で千冬と2個下になりました」
「ま、マジかよ。ということはますます頭上がらなくなったな、千冬さんは」
「嘘を言ってないようね、蘭のことお願いね」
五反田食堂の自称?看板娘、五反田蓮さん。実年齢は秘密。蓮さんいわく『二十八から歳をとってないの』だそうだ。相変わらずのニコニコ笑顔。愛嬌があると実質以上に人を美しく見せると言うが本当だな。
「ああ、じゃねえ!」
こいつは何興奮してんだ。
「ああもう、親父はいねえし!いいのか、じーちゃん!」
「蘭が自分で決めたんだ。どうこう言う筋合いじゃねえわな」
「いやだって・・・・」
「なんだ弾、お前文句でもあるのか?」
「・・・・・ないです」
弾は弱いな、いくら身内でもびしっといえよな。トレミーに入る前は立場的に弟だったけど、今はどうだろうな。一応呼び捨てで呼ぶ時があるけど。
「では、そういうことで。ごちそうさまでした」
いつの間にか昼食を平らげた蘭は箸を揃えて置き、合掌をして席を立つ。そして自分が使った食器を洗う。俺も食事を終えたので食器を片づけておいた。
「一夏」
弾は小声で俺に話しかけてきた。なんだいったい。
「お前、すぐに彼女作れ、すぐ!『パッシィィィイン』いってえええ」
「年上に対してその口は何だ弾!」
俺はつい年下の弾にお前って言われたからハリセンで叩いた。
「す、すまん。だがすぐ作れ。今年中、いや今月中に」
「何言ってんだよ、俺にはもう好きな人いるんだからな」
『え、えええええええええええええええええええええ!』
なぜか知らんが弾と蘭が大声で叫んだ。蓮さんに限ってはあらあらってな感じだったけど。
「い、一夏さん。もしかして彼女いるんですか?」
「うーん、彼女になるのかな。俺と同い年だが」
弾と蘭は固まったあと弾はちくしょうとか言ってたな。そんなに悔しいのか、蘭はまだ固まっていたけど。
「あっ、でも蘭とデートするのはいいぞ。何なら今から行くか?」
「え、いいんですか?でも彼女がいるのに悪いのでは」
「いいさいいさ、そこで固まってる奴と遊ぶくらいなら蘭とデートしたほうが数倍楽しいしな」
俺と蘭は外に出たあと、バイクのメットを渡して街に行った。一方弾は固まっていたが後日聞いた話によると、厳さんのげんこつで元に戻ったそうだ。夕方になると家ま
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