第2巻
五反田家
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ース。
「蘭。もしかして着替えた?」
「は、はい。似合いますか?」
「おう。似合うぞ」
「そ、そうですか・・・」
俺は素直に感想言ったら赤くなった。
「お、蘭がこんなに赤くなるのは久々だな。それにそんなに気合いいれたおしゃれは数ヶ月に一回・・・・」
瞬撃のアイアンクローを受けた弾。正確には口封じって奴か、弾の呼吸を止めている。それどこで習ったんだかな、護身術というより暗殺術に近い。そして何やらアイコンタクトで冷たい視線を出す蘭に向けている弾は許しを得ようと何度も頷いていた。
「早く食べないと厳さんに叱られるぞ」
「その通りだ、食わねえなら下げるぞガキども」
俺が声をかけた人は八十を過ぎてもなおも健在、五反田食堂の大将にして一家の頂点、五反田厳さん。長袖の調理服を肩までまくり上げ、むき出しになっている腕は筋肉は結構ある。中華鍋を一度に二つ振るその豪腕は、熱気に焼けて年中浅黒い。サロンに行くより百倍健康な焼け方をしている。さて、おとなしく頂くか。俺達は食い始めた、懐かしい味だな。
「でよう、一夏。鈴と、えーと誰だっけ?ファースト幼馴染?と再会したんだって?」
「ああ、箒のことか」
「ホウキ・・・・・?誰ですか?」
「篠ノ之箒、あのISを開発した篠ノ之束の妹だよ」
「へえー、そうなんですか。私、来年IS学園を受験します」
がたたっ!
「お、お前何言って・・・」
見事、おたまは弾の顔面を直撃する。
「たしか蘭の学校はエスカレート式で大学まで出れるところなんだろう」
「大丈夫です。私の成績なら余裕です」
「IS学園は推薦ないぞ・・・・」
よろよろと立ち上がる弾。体力は低いが復活が早い。弾の隠れた特徴だったかな。
「お兄と違って、私は筆記で余裕です」
「いや、でも・・・・な、なあ、一夏!あそこって実技もあるよな!?」
「ああ、あるな。IS起動試験っていうのがあって、適性がないと落とされるって聞いた」
俺は、軍でIS起動させたあとに調べたらめちゃめちゃ相性合うしな。蘭は無言でポケットからなにやら紙を取り出すと弾に差し出す。
「げえっ!?」
ん?どうした。そんなに驚いた顔をして。
「IS簡易適性試験・・・・判定A・・・・・」
「問題は既に解決済みです」
なるほどね、あんなに余裕だったのはそのためか。確かそれって希望者が受けられる奴だな、たしか政府がIS操縦者を募集する一環でやってる。たしか無料だったな。
「で、ですので。一夏さんにはぜひ先輩としてご指導をしてほしいのですが」
「もちろん、受かったらの話だがな」
と承諾したら蘭がくいついてきた。
「や、約束しましたよ!?
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