第2巻
五反田家
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ある髪を後ろでクリップに挟んだだけで、服装はショートパンツにタンクトップ。まあ学校の寮でも、薄着とかラフな格好してるからもう慣れたが。最近暑くなってきたのか胸元を開いた服を着ている子が多くなってきた。しかも男は俺だけだから男の視線は俺だけであるのか、自由と言って開放的な服装になっている。
「い、いや、あのっ、き、来てたんですか・・・・?全寮制の学園に通ってるって聞きましたが」
「弾の約束で遊びに来た、それと家の様子見。あと敬語はいらないからな」
「蘭、お前なあ、ノックぐらいしろよ。恥知らずな女だと思われ・・・・」
ハリセンで軽く叩いたあと、蘭の視線がギラリとした。
「・・・・・なんで、言わないのよ・・・」
「い、いや、言ってなかったか?そうか、そりゃ悪かった。ハハハ・・・・・」
うわー、弾に向けての視線が怖い。蘭は部屋を出る前に言った。
「あ、あの、よかったら一夏さんもお昼どうぞ。まだ、ですよね?」
「いただくよ、ありがとう」
「い、いえ・・・・」
ドアが閉まってしばらく静寂した。
「しかし、あれだな。記憶だけなら1年半ぶりなんだが、実際は10つ下になってしまったな」
「ハハハ。確かに。俺とでも9つ上だけどな。しかしあれだな、一夏が大人になるとこんな風になるのか」
中二の前半までは結構遊んでいたが、転校=国連軍に入隊して、即第00独立特殊機動部隊ブラック・シャークの隊長で大佐だからな。そこからは、仕事で忙しかったけどな。食堂に行くと何でこんなとこに子供がいるんだと一時騒いだことがあったな。
「まあそこはいいとして飯食ったら久々に街にでも行くか」
「おうそうだな。ここの飯は久々だからな、あと俺が転校したから街がどうなったか知りたいし」
「そうだな。まあ飯はどうせ売れ残りの定食だろう」
弾の部屋を出て1階へ。一度裏口へ出て、正面の食堂入り口に戻る。面倒だがしょうがない思ってるのは俺だけか。
「うげ」
「ん?どうした?」
「・・・・・・・・」
露骨に嫌そうな声を出す弾を、後ろから覗く。そこには俺たちの昼食が用意してあるテーブルがあるんだが、先客がいた。
「なに?何か問題でもあるの?あるのならお兄ひとり外で食べてもいいよ」
「聞いたか一夏。今の優しさに溢れた言葉。泣けてきちまうぜ」
先客は蘭だった。弾が言ったのはおそらく俺と二人きりで食べたいからそう言ったのかなと思った。
「3人で食べちまおうぜ。それより他のお客に迷惑かかるだろう」
「そうよバカお兄。さっさと座れ」
「へいへい・・・・」
俺と弾と蘭は座るが、蘭の格好に注目した。さっきのラフな格好ではなく、髪もロングストレートで服装は半袖のワンピ
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