第12話 唸れ天神!!轟け武神!! 気怠い士郎は、溜息を吐く
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
銃口が零距離で当たっていた。
ここで、暗黙のルールのおさらいではあるが五体不満足及び殺害の禁止により銃を使う場合はBB弾だし、刃物類は刃の部分を潰してあるレプリカを使う事に成っている。
故に零距離とは言えBB弾程度ならばかなり痛い程度で済む上、対するは武神だ。そんなもの痛くも痒くもないだろう。ただのBB弾であればだが・・。
そして、放つ。8連茶で。
「分しっ、がっ!??」
にも拘らず、武神は相当なダメージを喰らった。
理由として、士郎は弾一粒一粒に、気を込めているのだ。これならば反則でもないし武神相手でもそれ相応のダメージを与えることが出来るのだ。
そして、そのまま這いつくばるように倒れるが、瞬時に28回だけ使えると言う秘技、瞬間回復を使用し、ダメージを零にしてから立ち上がる。
「お前・・・!?」
「どうかしたのかな?武神殿。かかってこないのかな。なら、天神ともどもこちらから行くぞ。行け、天神」
その指示と共に、天神が唸り声を上げ乍ら、右手部分が百代を掴み上げようと迫る。
「オォオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
「そんなものに私が捕まるか!川神流・・・星殺し!!」
天神に向けて百代が、自分の気で作った極太砲撃を放つ。が・・。
士郎がそれを事前に察知しており、直に割って入り、十連茶の銃撃を放ち百代の技を消し飛ばした。
士郎はこの世界に来てから、気の概念を知りそれに対する鍛錬も人の何十倍も行った。
そして、魔術を使わない前提での士郎の一番の強みは、規格外なまでの視力の良さだ。
その規格外の視力を以ってして、気弾などの攻撃の弱所を見極めることが出来るようになったのだ。
それ故に、百代の気弾もかき消すなど容易なのだ。少なくとも現時点では。
「なぁあ!!?」
だがまだ終わりでは無い。銃撃をした後すぐにまた、十連茶の銃撃をしていたのが全て百代の体の殺到する。
「がはっ!!・・くっ!?」
銃弾は全て百代に命中した。というか、士郎の射撃は本人がわざと外そうとしない限り外した事が無い百発百中というより、ほぼ呪いの類なのだった。
そのまま瞬間回復をする直前に、天神の右手に掴まれて放り投げる様に投げ飛ばされる。
だが百代は空中で瞬間回復を行い、見事に着地する。
「如何した?百代殿。それでは、武神の名も泣こう」
そんな挑発的な士郎のセリフを黙って聞いていた百代。だが・・。
「・・・クク・・クハハハハハ!!アハハハハ!!!」
百代は嬉しそうに笑う。こんな処にこんな強者がいたのかと、世界は自分が感じていたよりも広かったのだと。ただただ、嬉しそうに笑う。
それを見た士郎は、少しだけ悲しそうになる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ