第12話 唸れ天神!!轟け武神!! 気怠い士郎は、溜息を吐く
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り上げたばかりの、可変型ブレードライフルなのだ。しかもまだ試作機故、一丁しか作成されていないはずだ!なのに、何故・・・?」
英雄が訝しんでいる横で、マルギッテが忍足あずみの反応を見ていた。
「女王蜂は、何か知ってるのではありませんか?何やら一瞬だけ反応していましたが」
「そうなのか?あずみよ」
英雄の言葉に申し訳なさそうにするあずみ。
「申し訳ありません、英雄様。ヒューム卿から当日まで黙っていろと言われていましたので」
「ヒュームが?という事はあれは本物か!?」
「はい、あれが開発されてから手頃なテスターを探していたようなのですが、天神館の館長殿があそこに居る《スイーパー》を助っ人の一人として誘うという情報を聞きつけた後に、かの人物にテスターとして依頼されたのです」
それを成程と英雄は、納得する。
「《スイーパー》ですか?あずみさんは、あの人物が誰かも知っていらっしゃるんですか?」
そこで冬馬が反応して、あずみに聞いて来る。
「詳しくは申し上げられません。九鬼の機密事項なので」
「英雄は知ってたのかよ」
「我が知る訳無かろう。でなければ、あのような反応はせぬ」
「英雄が知らぬ機密事項ですか?」
「あの人物を知り得ているのは帝様と、私を含めた九鬼従者部隊零番から序列4位までの、計6名だけです」
成程と納得する一同。
それにそれだけしか知らないという事はそれだけ重要事項なのだろう。
「ねぇ、トーマ。もうすぐ始まるみたいだよ?」
そこで一人我関せずと言わんばかりに、ずっと戦闘で睨みあいをしていた両者を見ていた小雪が葵冬馬に教える。
これからが第2戦の始まりだ。
−Interlude−
「戦うのはいいが、そっちの助っ人さん。如何やらやる気なさそうだぞ?」
百代の発言により天神もギャラリーも皆がスイーパーの方を向く。
にも拘らず、スイーパー(士郎)は深い溜息を吐く。
「ス、スイーパー殿!?貴方の事情はある程度館長から聞いてはいるが、引き受けたからには如何かやる気を出してもらいたい!」
「そうだな・・。仕方ないし、やるか」
そんな反応を見た百代は不服そうだった。
「やる気がないのなら、直に退場させてやる!!」
その言葉と共に突っ込む百代。
それに対してスイーパーは。
「そうだな・・。早めに終わらすか」
そのままゆらりと、得物を向けるが遅すぎた。
「遅い!!」
百代の只の蹴りがスイーパーに直撃する――――いや、空を切った。
「遅いのは君だ、武神殿」
「なっ!?」
確かに捉えたにもかかわらず、相手は百代の真後ろにおり、首筋には
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