A's編
事件の後に
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女の罪ではない。11年前の事件は加害者死亡と言うことで決着が着いている。その罪まで彼女に着せるのは言いがかりでしかない」
「じゃあ、守護騎士の連中は!?あの悪魔どもは今も生きているじゃないですか!!」
「前回までの闇の書事件ではそもそも彼女たちに人格の存在が確認されていない。よって責任能力を持っていないと判断されて『人』ではなくて『魔道具』扱いだから彼女たちの犯行の責任は全て主にあることになっている・・今回の事件に関しては人格があるから『人』として裁かれるが、彼女たちは今回の事件では大半が魔法生物ばかり襲っていたし、人を襲ったことは少なくまた誰一人として死んでいない。その分罪が軽くなり保護観察処分となった。もちろん魔力封印の処置は施されるがな」
「それなら、どうしてグレアムさんが管理局を退職して零課に逮捕されなければならないのですか!!あれだけ長年『闇の書事件』を追い続けてきた偉大な人を!!」
「零課の言い分では、今回の事件のそもそもの発端は彼にあるからだ。グレアム提督ははやてが闇の書の主であると言うことを知りながら長年放置し、しかも捜査妨害まで行っていた。さらにもう一つ理由がある。提督ははやての父親の友人を騙ってはやての保護者となった。地球では一度保護者と名乗り出た以上、未成年である間は彼女を監督し育児していく責任がある。子供の独立が異常なまでに早いミッドと違い、地球では子供の責任は親が取るのが一般なんだ。グレアム提督は彼女の保護者を名乗りながらも彼女に一度も会うことなく認識阻害の結界までつかってその状況に誰も疑問を持たないようにして実質的に彼女に救いを与えられる機会を完全に断ったんだ。今回の事件の根本的な原因は彼のその悪質な『育児放棄』にある。それに彼女に計画的に闇の書を完成させて彼女ごと凍結封印しようと裏で糸を引いてたんだから『殺人幇助』や『計画殺人』といっても過言じゃない」
「闇の書の主なんだからそれくらい当然でしょう!?一体何が問題あるんですか!?」
「・・・いいだろう根本的な問題を教えてやる。君の娘が死んだのは10歳程度の時だったな?」
「・・・・ええ。11歳で亡くなりました。あの悪魔どものせいでね!!」
「君が言っていることは、何をしても死の運命にただ偶々選ばれただけの自分の娘と同じような少女にそのまま助けも求めることも許さずに死ねと言っているようなものなんだぞ!!」
「違う!!一緒にするな!!」
「同じだよ!!あの時、たかが9歳の少女に何ができた!!どうやって助けを求めればよかった!!ただ『生きたい』と願うことすら許されないのか!?」
「!?」
「今回の処置は提督も納得済みのことだ。あれだけ闇の書を恨んでいた提督でさえ『あの娘を助けてくれ』と涙ながらに懇願してきたんだ。その為に必要なことなら自らの命すら投げ出す覚悟でね
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