A's編
再戦の時
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子供たちは月村家の庭に集まっていた。
「じゃあ、これから瞬動について教えるぞ」
龍一がなのはたちに瞬動を教えていた。
事の始まりは、デバイスを壊され複雑な魔法の練習ができなかったなのはたちが、再戦に向けて木槍で訓練していたところから始まる。
そこに、無限書庫での調査の休憩に屋敷に戻ってきた龍一に対し、気功術に対して興味を持ったフェイトが教えてほしいと頼み込んだのだ。
そこにアリサやすずかも参加し、子供組で瞬動教室が開催されたのである。
ちなみにアリサとすずかはPT事件後から龍一に頼み込んで気の訓練を行っており、すでに簡単な内功程度なら使えるようになっている。
「瞬動とフェイトが使っているソニックムーブのような高速移動魔法との大きな違いは何か分かるか?」
「えっと・・・・直線でしか移動できない?」
龍一の質問に今まで見てきた瞬動の様子を思い出しながら答えるフェイト。
「それもあるが、一番重要な違いはそれじゃない」
「じゃあ何なのよ」
アリサが龍一に尋ねる。
「それは・・・安全装置がないことだ」
「「「「へ??」」」」
予想外の答えに一同は分からず聞き返す。
「例えばソニックムーブの場合、加速、移動、減速、停止の4つの工程がそれぞれが術式で制御されているんだ。より早く、しかし安全に移動するためにはどれか一つでも外れると危ないからな・・・。これに対し、瞬動で行うのは加速だけ、他の工程は瞬動そのものは全く関知していない」
「それじゃあ、危ないんじゃ・・・」
「他にも理由があってな・・・そもそも瞬動は魔法じゃないんだ」
「どういうこと?」
気功術も魔法の一種だと思っていたフェイトは意外そうな顔を浮かべる。
「魔法の定義は『魔力を術式に通して特殊な効果を発動する』ことでな、瞬動は術式を組む必要がないんだ。魔力をコントロールさえできれば発動できる。他の内功、外功にしても同じことで、厳密に言うと気功術は体術に分類されるんだ。だから、魔力がなくても気さえ使えれば問題なく使用できる。そして、術式を使っていない以上、当然安全装置を組み込むこともできないんだ」
「それじゃあ、どうして危ない技を使う必要があるのよ」
「この技の利点は、まずリンカーコアを持たない人間でも使えること。現に機動隊の人間でリンカーコア持ちは4割にも満たないけど、単純な物理戦闘で問題なく活動できるのは全員がこの気功術を会得しているおかげでもある。それに術式を使わないこの技は発動が早いんだ。ソニックムーブは魔法である以上、熟練の魔導師でもなければデバイスで処理しなければ発動できないけど、瞬動は足の裏に魔力を集中するだけでいいんだ」
「「「なるほど・・・・」
「???」
龍一の説明に納得する一同(なの
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