A's編
再戦の時
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出てしまったのだ。
安全装置の術式がない以上、自分の足で着地して減速するしかなく、元々運動音痴のなのはには厳しいことである。
結果、着地に失敗し運動エネルギーを殺しきれなかったなのはは吹き飛んでしまったのだ。
「まあいい。高町の様な失敗はしないように適量の魔力を注いで着地できる速度を徐々に上げていこうな。安全対策の結界もさっきの場所にあるからあそこに向かってダッシュするように」
「「「はい!!」」」
訓練を始めようとしたその時・・・。
「お〜い!!今の爆音はどうしたんだ!?」
先ほどのなのはの爆音を聞きつけたクロノと剛がなのはたちの元にやってきた。
「いや・・・瞬動の練習してたら高町がちょっと・・・」
「ああ・・・なるほど」
龍一の一言に何が起こったかを察した剛。
「瞬動?地球の魔導師がよく使うあれか・・・。前々から思っていたのだが、何でちゃんとした加速魔法を使わないんだい?軌道制御や安全装置がある加速魔法の方が安全だし、飛距離もあるだろうに・・・」
「実際に見た方がいいかな。父さん、見せてあげてよ」
「まあ、構わないが・・・」
剛は龍一のように構えることはせずに自然体で立っていた。
「「「「!?」」」」
すると突然、剛の姿が掻き消え、先ほどのなのはと同じくらいの距離を移動したのだ。
「え、今のってさっきの龍一とおんなじ瞬動?」
「音も聞こえないし、土煙もない。いつ移動したのか全く分からなかった」
「あのレベルになると『縮地』と呼ばれるようになる。瞬動は確かに高速魔法より劣ってる部分も多いが、極めるとここまでのものになるんだ」
瞬動は多くの要素を身体的な部分に依存する。
魔力を足の裏で炸裂させて速度を得る瞬間、効率よく地面をけることで推進力を得る。
この時の土煙や音はそれだけエネルギーが無駄に流れている証拠であり、これが少ない使い手は必要最小限の魔力で瞬動に『入る』ことができる。
次に着地の時にも土煙が立つと、それだけ地面を滑っている証拠であり、運動エネルギーを地面に逃がしきれていないことを示している。
瞬動の『抜き』で重要なのは地面を足の裏でしっかりと掴み、一瞬の内に体内の運動エネルギーを地面に逃がすことである。
「・・・これは武術にも非常に重要な要素で、例えばより少ない動作で最大限の力を発揮するのにも重要になってくる。・・・・アリサ、人を殴るとき、より強い力で殴りたいときはどうする?」
「・・・・なんで私に聞くのよ?」
「・・?他意はないが?」
「まあいいわ・・・ええっと腰を落として、足を踏ん張って、腰を捻りながらねじり込むように・・・・」
「なんで詳しいのアリサちゃん・・・・」
「まあ、大体あってるかな。要するに腕だけ
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