A's編
調査開始
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しあからさまな侮蔑の視線を向ける優男風な青年。
「おい!!有吉!!それ以上の兄様への侮辱は守宮への挑戦と受け取るぞ!!」
「上等だ・・無能を無能と呼んで何が悪い?俺たち土御門がてめえら軟弱な守宮に後れを取るとでも?」
「何だとぉ!?」
今にも掴み合いになりそうになる険悪な二人。
「あ・・あの・・・」
「ほおっておけ」
止めようとするリンディを剛が制した。
「でも・・・」
「あの二人の仲は昔から・・・いや、守宮と土御門は300年に渡って仲が悪い」
「そうなのですか?」
守宮と土御門の不仲を知らぬ者はモグリだと言われるほどこの業界では有名な話である。
彼らの不仲は300年前まで遡りる。
当時退魔家業に関していては殆ど土御門の一族の独占状態であったが、当時の土御門家は人材の落ち目にあっており、凡夫な退魔師しかいなかったのが原因で強大な化物を退治できずに幕府が困り果てていたところ、守宮初代当主が封印と言う形で化物を封じたのが始まりだと言われている。
その功績を持って幕府に取立てられ、退魔業を任され始めた守宮の一族は目覚ましい活躍を遂げ、その勢力を伸ばしていった。
土御門の退魔業は圧倒的な攻撃一片倒しな戦い方が主流で、戦闘力や化物を倒すことのみに至上の価値を見出しているため、あたり一帯を吹き飛ばしてしまうこともよくあった。
対して守宮は倒すのではなく封じ込めることを得意とし、化物の殲滅より被害を抑えることを戦いの目的にしていたため、二つの一族が戦えば、守宮の方が圧倒的に被害が少ないのだ。
そのため、徐々に幕府は退魔業を土御門から守宮に専任するようになっていったのだ。
これに面白く感じなかったのが当然土御門家である。
彼らは実に1000年以上の長きに渡って化物から市民を守ってきた自負があるにも関わらず、それを新参者の守宮に奪われたのだ。それも、自分たちが下術、軟弱者と見下し、総勢力でも圧倒的に下回る存在にだ。
土御門は何かと守宮と張り合い、守宮も土御門の野蛮さに嫌気がさしていると言った現状である。
「ふん!!とにかく、俺の邪魔だけはするなよ!!」
そう言って部屋を出て行く有吉であった。
学校が終わり、子供たちが帰宅してきた。
アリサの家のリムジンが月村の敷地に入り、なのはたちが屋敷に入っていく。
先日の襲撃にあったが4人であったが、幸か不幸か蒐集は免れていた。
そのため、ヴォルゲンリッターにまた襲撃される可能性が非常に高く・・・むしろ彼女たちの魔力量を考えれば襲撃されない方が不自然であろう・・・なのはたちを零課で保護することが決定した。
事情を知ったバニングス家と月村家も協力し、登下校時は必ずアリサの家のリムジンを
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