A's編
新たな胎動
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れていたのだ。
そして、彼が血壊を使っていたのは五感の精度を極限まで高めるためである。
いくら高度な演算処理ができる魔法でも、そのベースとなる情報は五感で入手したものである。
龍一の五感では4キロ先までは知覚できなかったので血壊で無理やり知覚し、精度を補強したのだ。
しかし、代償も大きい。
体の完成した大人でさえ、使いすぎれば死に至る血壊である。
10歳未満の龍一には例え一瞬の発動でもその負担は半端ではなくしばらくはまともに動けない。
しかし、自分と相手まで4キロも距離があると安心しきっていると・・・・・。
「テアオラアァァァァァァァァ!!」
上空から突然の叫び声が聞こえてきた。
「っ!?」
龍一は咄嗟に飛穿で防御したが甲冑に包まれた拳は木製の礼装を完全に破壊し、龍一を吹き飛ばした。
「ごふっ!!」
「大した狙撃能力だが・・・すまないがここで寝ていて・・むうっ!!」
「あたしの仲間に何してんだ!!」
今度は青い服を来た犬耳の青年、ザフィーラをアルフが吹き飛ばす。
しかし、そのアルフも即座に緑色の魔力糸に拘束された。
「ごめんなさい。すこしの間じっとして」
「助かったシャマル」
シャマルに礼を言うザフィーラ。
「大丈夫か!?龍一!?」
「あと5秒早く来てほしかった・・・」
息も絶え絶えにアルフに応える龍一。
フェイト、ユーノ組から4キロ離れた地点でアルフ、龍一組も実質2対2の対決を開始していた。
「ユーノくん・・・みんな・・・・・」
なのははみんなが戦っているのに自分だけ何もできない状況にもどかしく感じていた。
狙撃も紙一重で致命傷を免れたヴィータやシグナムの剣戟によって徐々に不利な展開になってきた。
「助けなきゃ・・・」
『マスター。スターライトブレーカーを撃ってください』
「レイジングハート!?そんな、無理だよそんな状態じゃ・・・」
『撃てます』
「あんな負担のかかる魔法、レイジングハートが壊れちゃうよ」
『私はあなたを信じています。だから私を信じてください』
「レイジングハート・・・分かった。レイジングハートが私を信じてくれるなら、私も信じるよ」
なのははレイジングハートを構え、ユーノたちに念話で知らせる。
「レイジングハート。カウントを」
『了解です。10』
なのはの前方に魔力の塊が形成される。
『9』
『8』
ヴィータたちが気付き始めるが進路を塞いで阻止するフェイトとユーノ。
『7』
『6』
『5』
『4』
『3,3・・3』
突如カウントが止まるレイジングハート。
「レイジングハート!?大丈夫!?」
『大丈夫です。カウ
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